「販売管理クラウドシステム」とは?
販売管理クラウドシステムとは商品やサービスなどの販売を管理するシステムのことを指します。商品を受注してから納品までの流れを一元管理して、情報を分かりやすく取りまとめるシステムです。販売業務の効率化が期待できるので、さまざまな企業で導入が進んでいます。
適切な販売管理システムを導入することで、生産・仕入れから販売管理までの業務を無駄なくコントロールできるようになり、企業全体のコストダウンにも繋がります。
「販売管理クラウドシステム」にはどのようなタイプがある?
販売管理システムは“クラウド型”や“オンプレミス型”の2タイプがメインとなっています。
クラウド型はインターネット環境が整っていれば、システムの提供会社(クラウドベンダー)のサーバーを利用してアクセス可能です。24時間どこからでも利用できるので、初期費用や月額の利用料を支払い、IDなどを取得することですぐに導入することができます。
しかし、クラウド型はインフラがクラウドベンダーの管理下にあるため、ハードウェアを直接管理することができません。そのため、企業に合った機能を追加したり、カスタマイズしたりすることが難しい傾向にあります。
オンプレミス型はクラウド型と表裏一体の関係にあり、サーバーは自社で用意したものを利用するのでカスタマイズ性に富んでいます。さらに外部からの攻撃を受けるリスクも少ないので、セキュリティ面でも安全と言えるでしょう。
デメリットとしては導入費用が高いということや、導入までに時間が掛かってしまうという点が挙げられます。またサーバー構築や運用保守などの知識が無ければ運用は難しいです。
まとめると比較的リーズナブルな価格ですぐに利用したい場合はクラウド型、少し費用は掛かっても使いやすいように自社に合わせて自由度の高いカスタマイズをしたいという方はオンプレミス型のシステムが適しています。
「販売管理クラウドシステム」の選び方は?
販売管理システムは提供されているソフトの種類が豊富なので、さまざまな業界に対応しているシステムが提供されています。販売管理システムを選ぶ際には「企業規模に合ったシステム」と「自社の業界に特化したシステム」を軸として選ぶことをオススメします。
例えば、“価格重視”でシステムを導入した場合、必要な機能が足りずに運用ができなかったなどのアンマッチが発生するリスクが考えられます。一度導入してしまうと、システムによっては機能の追加やカスタマイズができないものもありますし、コストがかさんでしまいます。
企業規模に合ったシステムを選べば必要な機能が搭載されており、機能も充実しているシステムに巡り合える可能性が高いです。企業希望に合ったシステムを見つけるためには、まずは業界に特化したシステムで調査してみましょう。
「販売管理クラウドシステム」比較検討時の注意点は?
販売管理クラウドシステムを導入する際は「システムの使い勝手の良さ」や、「自社の業界に特化したシステム」に注意して検討しましょう。
販売管理システムは日常的に毎日利用することを想定するので、使い勝手の良し悪しは重要なポイントです。実際に使ってみないと分からないこともあるので、システムを導入するまでには無料トライアル期間などでシステムの使い心地を体験してみることをオススメします。
また、販売管理クラウドシステムにはさまざまな業界に特化しているものがあるため、自社の取り扱っている商品や業界に特化したものを選ぶと、管理や入力がスムーズにできます。取扱商品によって管理方法や販売工程が異なることもあるので、業界に特化したシステムを選びましょう。
主要な「販売管理クラウドシステム」の一覧
「楽々販売」(株式会社ラクス)
おすすめ対象者
自社の業務内容に合わせてカスタマイズを行いたい方、販売・勤怠・生産などをシステムでまとめて管理したい方、販売管理業務の管理で困っている方
主要機能
見積管理、受注・発注管理、売上管理、月額・定額請求管理、発注・支払管理、契約管理、業務データを集計・分析、購買申請管理
特徴
ルーチンワークを自動化して作業効率アップ、引継ぎ業務もリアルタイムで情報共有できる、楽々精算などとの連携が可能
費用
初期費用150,000円(税抜)、月額費用60,000円〜(税抜)
月額の利用料は利用されるユーザー数やデータベースの作成数に合わせて変動します。
無料プラン
あり(原則1週間のトライアル期間)
サポート
あり(お申込み前からご導入~運用開始までしっかりサポート、導入後は初期導入サポート・メールサポート・サポートセミナーなど手厚いサポートが充実)
「アラジンオフィス」(株式会社アイル)
おすすめ対象者
業界に適した販売管理システムを利用したい方、100%自社開発の柔軟な対応を求める方、導入後のサポートも希望する方
主要機能
販売管理・在庫管理・生産管理、見積、受注、出荷、請求・入金業務など
特徴
導入者数5,000社以上の実績あり、コストパフォーマンスに優れた販売管理・在庫管理、手厚いサポートによりユーザーリピート率98.3%
費用
初期費用や月額費用については非公開(詳細は要問合せ)
無料プランの有無、無償トライアルの有無
サポート
あり(窓口一本対応なのでスピーディーな対応可能)
「販売管理クラウドシステム」導入のメリット、デメリット
販売管理クラウドシステムを導入するメリット・デメリットについてご説明します。
販売管理クラウドシステム導入のメリットは「業務の効率化ができる」や「企業全体のコストカットができる」という点が挙げられます。
通常、販売管理クラウドシステムを利用しない販売管理はExcelなどにデータを入力して情報を管理しながら業務を行います。しかし、人の手で入力するのでミスが発生してしまうリスクや、確認しながらの作業になるとどうしても時間がかかってしまいます。
これらの入力作業を販売管理担当者の負担が軽減されるだけでなく、入力作業のルーチンワークをシステムにより自動化することで業務の効率化に繋がります。
また、システム内で販売管理業務の情報を一元管理することで、企業全体を通してリアルタイムで情報共有ができます。複数の拠点を持つ企業や、部署を跨いで業務を行っている企にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
さらに作業の効率化がアップすることで担当者や関連する従業員の手間が省け、企業全体の人件費などのコストがカットできます。
販売管理システムを導入するデメリットは「導入費用が高い」や「使いこなすまでに時間がかかる」という2点が考えられます。
特にオンプレミス型の販売管理システムは、導入までにサーバーの構築などの事前準備が必要なためコストが高額になる傾向にあります。中小企業の場合はコスト見合わない出費となることもあり、システムの導入がデメリットになる可能性があります。
使いこなすまでに時間がかかる、という点はどんなシステムを導入する際にもネックとなってしまう部分ではありますが、「新しいシステムを導入したことでかえって使いにくくなってしまった」という声も寄せられています。
しかし、これは“販売管理クラウドシステム比較検討時の注意点”でもお伝えしたように、無料トライアルプランなどで実際に使用感を確かめてみることで解決できるでしょう。