配送管理システムの比較

「配送管理システム」とは?

配送管理システムとは、運送会社や物流会社などが効率よく配送・在庫管理業務を行うために必要な機能を搭載しているシステムのことを指します。

主な機能は配送ルートのシミュレーションを行って低コスト且つ効率的なルートを自動作成したり、適切な集配送を行うためにドライバーの位置情報を確認したりします。さらに、配送状況の確認や、配送管理メール、配送指示や、帳票作成も可能なので、システム上で日報や月報も作成できます。

つまり、倉庫内の出荷から配送完了までの配達情報の可視化や配送漏れを無くすことができ、配送管理システムは今や運送会社や物流会社にとって必要不可欠な存在となっています。

「配送管理システム」にはどのようなタイプがある?

配送管理システムには“クラウド型”と“オンプレミス型”、“パッケージソフト型”などのタイプがあります。

クラウド型はPCやスマートフォン・タブレットなどのインターネット環境があれば、どこにいても何時でもアクセスして利用ができるメジャーなタイプです。自社でサーバーを構築する必要もなく、提供会社が設定した範囲内で使用することができます。

システムによっては、ある程度の自社特有にカスタマイズを依頼することも可能です。

オンプレミス型は自社内のサーバーを利用してシステムを利用できるものを指します。オンプレミス型はシステム導入時にシステムの構築やサーバーの運用・保証を行う必要がありますので、システム運用の知識のある社在籍していなければ導入は難しいでしょう。

メリットとしては社内に必要な設定や内容にカスタマイズすることができるので、自由度の高い運用を求めている企業におすすめです。

パッケージソフト型はソフトを購入し、PCなどにダウンロードして利用する方法です。パッケージソフト型は決まったPCでしか利用しない企業や、必要最低限の操作のみ必要な企業に向いています。CDなどからダウンロードするタイプのものだと、システムの更新などが入ってもリニューアルできないので、アプリケーションタイプの人気が高まっています。

「配送管理システム」の選び方は?

配送管理システムの導入を検討する際には、まず“クラウド型”や“オンプレミス型”などのタイプを基準に選定しましょう。導入するタイプが決まれば、次に搭載されている機能や提供価格を比較して吟味します。

配送管理システムの主な機能は次のようなものが搭載されています。

・配送先情報管理

・配送ルート選定

・受注、出荷対応

・入庫・出荷・在庫管理

・注文システム

そのほか提供会社によって搭載されている機能は異なりますので、あなたの企業が必要としている機能が備わっている配送管理システムを選ぶのがおすすめです。

「配送管理システム」比較検討時の注意点は?

配送管理システムの比較検討を行う際、どういった点に気を付ければよいのでしょうか。配送管理システムを導入する際の注意点についてお話しします。配送管理システムを比較検討する際は、「現場の求めている機能を搭載されているかどうか」をチェックしましょう。

運送管理システムの選定者と実際の業務での使用者がイコールの場合は特に問題はありませんが、システム選定者と使用者が異なる場合には、現場の声をしっかりと聞き、どのような機能が必要かを把握しておきましょう。

せっかくシステムを導入したのに「この機能が欲しかった」や「これまでのシステムの方が効率良く仕事ができた」とならないように、機能の要否を知っておくことが大切です。

提供会社によっては無料体験期間を設けている企業もありますので、あらかじめどのような操作ができるのか、一目みて分かりやすいデザインかどうかなどを確認しておくのも良いでしょう。

主要な「配送管理システム」の一覧

「Loogia」(株式会社オプティマインド)

おすすめ対象者

毎日の配車業務を完全自動化したい方、配送業務効率化を図りたい方

主要機能

配送先情報(エクセル・csvで簡単入力、配送時間指定、荷量設定)、車両・ドライバー・デポ設定(車両設定、ドライバー設定、デポ設定)、配送時間・配送件数の均等化

特徴

AIによる効率的な配送ルート作成、GPS機能の搭載で配達状況の確認ができる、導入が費用0円なので低価格で導入を実現

費用

初期費用0円、月額費用は車両台数に応じた利用料金が発生

無料プラン

無し

サポート

有り(定期的に無料Webセミナーを開催)

「TS-BASE」(竹田印刷株式会社)

おすすめ対象者

電話やFAXでの受発注業務の負担を減らしたい方、紙やExcelのデータ管理からクラウドでの管理へシフトしたい方

主要機能

受注・出荷対応、入庫・出荷・在庫管理、注⽂システム、出荷状況確認

費用

「注文サイト+倉庫システム+管理システム」初期費用150,000円、月額55,000円

「注文サイト+管理システム」:初期費用120,000円、月額33,000円

「倉庫システム+管理システム」:初期費用100,000円、33,000円

無料プラン

なし

サポート

有り(初期環境構築と⽴ち上げ⽀援のWebミーティングを1時間×2回想定)

「ONEsLOGI / 運送業支援システム」(日立物流ソフトウェア株式会社)

おすすめ対象者

ハンディターミナルで簡単に操作を行いたい方、在庫の可視化や倉庫内の人員配置の最適化を実現したい企業、作業の効率化を目指す方

主要機能

入荷管理機能(予定取込~検品・棚入)、在庫管理機能(問い合わせ、調整/移動、棚卸)、出荷管理機能(指示取込、在庫引当、ピッキング、検品、帳票発行)など

特徴

入荷管理から出荷管理までを簡単に把握できる、インターネットに接続できる環境があれば管理業務機能をいつでも利用・閲覧できる

費用

パブリック版クラウドサービス:月額5万円から利用可能。

月額料金は定額制と出荷明細数による従量課金制からお得なプランが選べます。

プライベート版クラウドサービス:ご要望に応じて必要な機能をカスタマイズして製作します(別途見積)。

無料プラン

無し

サポート

有り(お問い合わせ専用のヘルプデスクがあり対応可能)

「配送管理システム」導入のメリット、デメリット

配送管理システム導入のメリット・デメリットについてお話ししていきます。

配送管理システムのメリットは「作業効率がアップする」や「実績の分析ができる」という点が挙げられます。

システムのなかにはAIによる効率の良い配送ルートの選定まで行ってくれるものもあります。毎日多くの荷物を配送するドライバーにとって、自動的に最短ルートを検索してくれるのは業務の効率化ができるので、メリットと言えますよね。

そのほか在庫管理や入荷・出荷の管理も全てシステムで管理されるため、実績の分析もすぐに行えます。

配送管理システムのデメリットは「サービス浸透までに時間がかかる」や「システムを搭載することで、かえって手間が増えてしまう可能性がある」という点が挙げられます。

新しいシステムを導入すると、これまで利用していたものと使い勝手か変わってしまいますから、慣れるまでに時間がかかってしまいます。

さらに導入したシステムの仕様によっては配置が分かりづらく、操作をしにくいというケースが発生することもあります。

これらのデメリットを防ぐには、実際にシステムを利用してみなければ分からないことが多いですから、無料体験期間を設けているシステムを利用してみると良いでしょう。 配送管理システムのメリット・デメリットについてお話ししましたが、システムを導入することによって得られるメリットは大きいです。自社にあったシステムを選定して、業務の効率化やコストダウンを狙いましょう。


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