「メール共有ツール」とは?
メール共有ツールとは、社内や顧客・問い合わせのメール対応や対応状況を一元管理するツールのことを指します。
ツールでメールの対応状況を分かりやすく表示しておくことで、問い合わせの対応漏れやメールの二重送信を防ぐこともできます。そのため、メール共有ツールはカスタマーサポートやヘルプデスク業務を行っている部署で利用されることが多い傾向にあります。
メール共有ツールの主な機能としてはメールの送受信や対応状況の確認、送信予約、テンプレート機能、顧客管理、集計レポートなど対応業務を効率化させることを目的とする機能が携わっています。
またメール共有ツールを通して社内で状況を可視化することで、担当者間の引継ぎや毎日対応するスタッフが異なる場合でもスムーズな対応が可能となります。
「メール共有ツール」にはどのようなタイプがある?
メール共有ツールには「クラウド型・オンプレミス型・パッケージ型」の3タイプがあります。
クラウド型のメール共有ツールは、インターネット環境があれば24時間いつでもどこでツールが利用できるものです。現在使用しているサーバーや提供会社のサーバーを利用してアクセスを行うので新しいサーバーを用意する必要がなく、すぐに導入できて初期費用が安くなる傾向にあります。
しかし、提供されている機能に追加して新しい機能をカスタマイズすることはできず、自社の要望に合わせて利用したいという企業には向いていません。また既存のサーバーを利用してアクセスするので、外部からの攻撃を受けてしまうリスクが考えられます。
オンプレミス型のメール共有ツールは自社専用のサーバーを通して利用します。専用のサーバーを有していない場合は新しいサーバーの構築が必要なため、初期費用が高額になる傾向にあります。
またオンプレミス型の場合は特定のサーバーを通してしかアクセスができないので、ツールが利用できる場所に制限が発生します。
オンプレミス型のメリットは一般向けの機能からカスタマイズが豊富にできるという点や、自社に合わせて機能を追加・修正できるという点です。さらにセキュリティ性が高いので外部からの不正アクセスを受けにくく、情報漏洩のリスクが低いことメリットと言えます。
パッケージ型のメール共有ツールはアプリやソフトをPCに取り込んでツールを利用するタイプです。一度PCにツールを取り込んでしまえば、クラウド型と同じくどこからでもアクセスすることができます。
パッケージ型は買い切りタイプなので月額利用料は一切発生せず、初期費用のみと費用が分かりやすいです。長年継続して利用をする予定があるという場合はパッケージ型が安価になることもあります。
「メール共有ツール」の選び方は?
メール共有ツールを選ぶ際には「対応できる幅の広さ」や「他のアプリケーションとの連携」という点に着目してツールを選定しましょう。
メール共有ツールは社内でのやり取りだけでなく、お客様の問い合わせ対応なども行います。その問合せ元が電話やメール以外にもLINEやSNSから問合せが入ることもあるため、問合せ元に対して幅広い対応したいという方は多くのチャネルに対応しているメール共有ツールを選びましょう。
また業務で現在使用しているアプリケーションとの連携機能が搭載されているツールがある場合は優先してそのツールを選ぶことが望ましいです。
その理由としては、業務効率化を行うことを目的としてメール共有ツールを導入しているのに情報がまとめられないことで乱雑してしまうと意味がなくなってしまうからです。
「メール共有ツール」比較検討時の注意点は?
メール共有ツールはさまざまな種類のツールが提供されているので、ツールを比較検討する際には「画面・操作性が分かりやすいか」という点に注意しましょう。
メール共有ツールはチームとなって顧客・問い合わせ対応を行うことが多いです。その日によって担当する人が異なり、引き継ぎを行うことがある場合にはどこまで対応しているのかなどが分かりやすいことが重要となります。
ツールを比較検討する場合は無料体験期間などを利用して、操作性や表示デザインの分かりやすさなどを確認しておくことをオススメします。
主要な「メール共有ツール」の一覧
「yaritori (ヤリトリ)」(Onebox株式会社)
おすすめ対象者
メール対応の効率化を図りたい方、シンプルで使いやすい、クラウド型のメールサービスを利用したい方、
主要機能
メールの送受信、ステータス管理、送信予約、顧客管理、レポート、Slackとの連携
特徴
メール対応状況が可視化できる、モバイル対応可能、サポート満足度99%、誰でもすぐ使える画面デザイン
費用
初期費用0円、月額費用980円~(1ユーザー) ※詳細な条件は個別問合せ
無料プラン
なし、無償トライアルあり(14日間の無料お試し期間)
サポート
あり(オンライン・対面での打合せ、チャット対応、カスタマーサポート)
「メールワイズ(Mailwise)」(サイボウズ株式会社)
おすすめ対象者
チームで情報共有をしたい方、メール対応・管理をしたい方、顧客情報を有効活用したい方
主要機能
メール送受信、ステータス機能、コメント機能、フォルダ機能、集計レポート、アドレス帳共有
特徴
約10,000社以上の企業で導入、パッケージ版からクラウド版への移行可能、
費用
スタンダードコース:初期費用0円、月額費用500円(2ユーザーから利用可能)
プレミアムコース:初期費用0円、月額費用1,500円(2ユーザーから利用可能)
無料プラン
なし、無償トライアルあり(30日間)
サポート
あり(問い合わせ対応、導入サポート)
「メールディーラー(Mail Dealer)」(株式会社ラクス)
おすすめ対象者
顧客対応力をアップさせたい方、情報共有をスムーズにしたい方、安心のセキュリティ
主要機能
ステータス管理、対応履歴、集計レポート、電話対応メモ、社内Q&A、グループチャット
特徴
お問い合わせを一元管理できる、インターネット環境があればどこでもログイン可能、業務の効率化、12年連続売上シェアNo.1
費用
初期費用0円~、月額費用20,000円~(詳細は問い合わせ)
無料プラン
なし、無償トライアルあり(30日間)
サポート
あり(専任のスタッフが導入から運用定着まで丁寧にフォロー)
「メール共有ツール」導入のメリット、デメリット
メール共有ツールを導入するメリット・デメリットについてお話ししていきます。
メール共有ツールを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。
・対応漏れや重複対応の防止
・社内で情報が共有できる
・対応スピードの向上で顧客満足度アップ
・リモートワークで働き方改革ができる
メール共有ツールを利用することで、対応状況の可視化や情報共有がスムーズに行うことができます。問い合わせ対応が素早くできることで、顧客満足度の向上にも繋がります。
またメール共有ツールを利用して社内で情報を共有でき、顧客対応をするスタッフが異なっても容易に引き継ぎを行えます。
さらに近年、働き方改革によりテレワークやリモートワークの推進が行われています。オフィスから離れたな所にいてもリアルタイムで状況を共有できるメール共有ツールはリモートワークやテレワークの推進に繋がります。
メール共有ツールを導入するデメリットは「情報過多になりやすい」と言う点が挙げられます。
情報をまとめるためのメール共有ツールですが、かえって情報が多くなりすぎて必要な情報を見つけるまでに時間がかかってしまうというリスクも考えられます。
メール共有ツールを利用する際には必要な情報を分かりやすくまとめるようにしましょう。