メール暗号化サービスの比較

「メール暗号化サービス」とは?

メール暗号化サービスとはメールの内容を不正に閲覧されないようメールを暗号化するシステムになります。情報流出を防ぐためにもメールの暗号化は重要です。

メールを送信する仕組みとして、メールはメールサーバーを経由して相手に届きます。その過程で悪意のある第三者に閲覧される危険性があります。そのリスクを回避するためにもメール暗号化サービスが必要になります。

メールの本文はもちろん添付ファイルを守ることもできます。メールを送信する際に自動的にメールを暗号化してくれるので、余計な時間や手間がかかりません。

「メール暗号化サービス」にはどのようなタイプがある?

ここからはメール暗号化サービスのタイプについて紹介します。メール暗号化サービスはメールを暗号化して第三者に閲覧されないようにした後、どうやってメールを復元するかでタイプが異なります。

公開鍵暗号方式

メールの暗号化と復号で別の鍵を使用します。暗号化の鍵は公開して、復号用の鍵は公開しません。相手の数に関係なく鍵は1つで済みます。

安全性が高いというメリットがあります。デメリットとしては処理時間が遅いという点です。

共通鍵暗号方式

メールの暗号化と復号で同じ鍵を使用します。鍵は送信者と受信者のみが持てるようにします。第三者に鍵が渡ってしまうと簡単に解読されてしまうので、慎重に取り扱うことが重要です。

処理時間が速いというメリットがあります。デメリットとしては同じ鍵は使用できないので、送信する相手の数だけ鍵を作成する必要があるという点です。

「メール暗号化サービス」の選び方は?

ここからはメール暗号化サービスの選び方について紹介します。

月額費や料金体系で選ぶ

メール暗号化サービスの月額費で選びましょう。容量やファイルの保管期間などで料金が変動するシステムもあります。自社の方針に合わせてどのシステム・プランがマッチするのか確認すると良いです。

暗号化技術で選ぶ

メールの暗号化は鍵の方式とは別に通信を暗号化するSSL・TLS方式や保管されているデータを暗号化するPGP・S/MIME方式などがあります。

メールのセキュリティを高めるためにもどんな方法で暗号化しているのかをチェックしましょう。

他サービスとの連携ができるかで選ぶ

他サービスとの連携が出来ると業務の効率がアップします。例えばタスク管理ツールと連携するとメール関係の進捗状況を常にチェックすることが可能です。業務の効率を上げるためにも他サービスとの連携が可能かチェックしましょう。

対応言語で選ぶ

メールの暗号化に多言語対応可能かチェックしましょう。国際的な取引がある場合、当然ながら日本語以外も使用します。多言語対応のシステムならば問題なくメールの暗号化ができるので、多言語対応可能か確認すると良いです。

サービスの運用方法で選ぶ

パソコンにインストールが必要かどうかなど、システムの運用方法をチェックしましょう。自社の方針を確認してシステムの運用方法とマッチするかも重要です。

メールをサーバー上で暗号化するか、クラウド上で暗号化するかなどの運用方法も確認すると良いです。

「メール暗号化サービス」比較検討時の注意点は?

ここからはメール暗号化サービスを比較検討する際の注意点を紹介します。

複数の暗号方式の中から選べるか

送信する相手によって暗号化方式を選べるかチェックしましょう。暗号化方式を選べると取引先の方針に合わせてメールを暗号化できます。

複数チャネルを一元管理できるか

メールだけでなく電話・チャット・LINEなどの連絡ツールを管理できるかをチェックしましょう。メール以外の連絡方法を採用するならば複数チャネルを管理できると便利です。複数チャネルを管理することで業務の効率アップを狙えます。

誤送信防止機能があるか

メールを送信する際に送り先や添付ファイルなど問題がないか自動的にチェックする機能です。メールによるトラブルを回避できます。メールに不備があるかAIで検知するシステムもあります。

主要な「メール暗号化サービス」の一覧 

ここからはおすすめのメール暗号化サービスを紹介します。

「Mail Dealer」(株式会社ラクス)

おすすめ対象者

メール関係の状況を常に把握したい方

主要機能

メール暗号化・タスク管理・複数チャネルの一元管理・承認フロー・ナレッジ管理・メール振り分け設定・他サービスとの連携・多言語対応・IP制限

特徴

メールに関するタスク管理が行えます。管理職など各業務の進捗を把握したいならばおすすめのシステムです。LINE・Chatwork・ECモール・など複数チャネルを一元管理できるので、さまざまな連絡方法を採用している場合に役立ちます。

初期費用、月額費用、その他費用

初期費用は50,000円で、月額費は20,000円です。

無料プランの有無、無償トライアルの有無

無料のトライアルを利用できます。

サポートの有無

メールや電話でサポートを受けられます。

「シンプルメール」(GMOインターネット株式会社)

おすすめ対象者

メール関係のリスクを回避したい方

主要機能

メール暗号化・セキュリティカスタマイズ・アラート機能・ログ管理機能・添付ファイルチェック・他サービスとの連携

特徴

メールを送信する際にミスがないかチェックして、問題がある場合アラートを発生させてくれます。また誤送信をしてしまっても受信者が添付ファイルをダウンロードする前に添付ファイルを削除することができます。メールのやりとりに関して細心の注意を払いたいならばおすすめのシステムです。

初期費用、月額費用、その他費用

スタンダードプランは容量が5GBでファイルの保存期間が7日間です。月額費は10,780円です。

プロプランは容量が20GBでファイルの保存期間が最大30日間です。月額費は16,280円です。

ビジネスプランは容量が100GBでファイルの保存期間が最大30日間です。月額費は25,080円です。

無料プランの有無、無償トライアルの有無

15日間無料のお試しを利用できます。

サポートの有無

サイトのフォームでサポート内容を送信できます。

「m-FILTER」(デジタルアーツ株式会社)

おすすめ対象者

メール送信までのフローを管理したい方

主要機能

メール暗号化・メールフロー管理・時間差送信・添付ファイルの自動暗号化・Bcc強制変換・ホワイトリスト機能

特徴

メールの送信前に社員がメールの内容をチェックできます。実際に受信者にメールが届く前に一定時間社内でメールを止めておけます。それにより社員がメールに不備がないかチェックできます。メールのToやCcを強制的にBccに変換できます。

メールの誤送信を徹底的に防ぎたいならばおすすめのシステムです。

初期費用、月額費用、その他費用

直接導入の相談をして決定します。

無料プランの有無、無償トライアルの有無

30日間の無料試用版を利用できます。

サポートの有無

専用のサポートサイトを利用できます。

「メール暗号化サービス」導入のメリット、デメリット

ここからはメール暗号化サービスのメリットを紹介します。

情報流出を防ぐ

メールの本文や添付ファイルには社内の重要な情報が入っている場合が多いです。そういった情報をメール暗号化により保護できます。

受信者側に負担がない

メールの受信者に負担をかけることなくメールを暗号化できます。

ここからはメール暗号化サービスのデメリットを紹介します。

セキュリティ意識が低下するかもしれない

メールの不備を自動的に検知してくれる機能もあるので、システム任せになり社員のセキュリティに対する意識が低下してしまうかもしれません。

メール暗号化サービスを利用してもメールにミスがないかしっかりと確認するなどセキュリティ対策への意識を忘れないようにすることが重要です。


AD