Web接客ツールの比較

「Web接客ツール」とは?

Web接客ツールは自社のWebサイトを訪れたユーザーに対して、チャットツールやボットシステムを通じてコミュニケーションを取ることのできるツールです。

例えば、ユーザーがWebサイトに訪れた際に商品やサービスに対して問合せたい内容があったとします。疑問を解決するために問合せページから担当者に問い合わせると、担当者がその内容を確認して返答を行うまでに時間がかかってしまいます。

そうなるとユーザーの購買意欲は低下してしまいますし、顧客満足度の低下に繋がる可能性が高いです。Web接客ツールはリアルタイムな対応で問い合わせから回答までのタイムロスを無くし、AIなどによるスムーズな接客をサポートするツールです。

「Web接客ツール」にはどのようなタイプがある?

Web接客ツールの種類は「ポップアップタイプ」と「チャットタイプ」の2タイプがメインで提供されています。

ポップアップタイプはその名の通り、閲覧しているPCやスマホなどのデバイス上にユーザーが興味を持つであろうと予測したオススメ商品やそれに関するお得な情報をポップアップで表示するタイプです。

ターゲティング広告としてユーザーの属性情報や位置情報・サイトの滞在時間などあらゆるデバイス上の行動に合わせて商品情報を表示することで、購買を促進させるマーケティング手法となります。

チャットタイプは商品やサービスについての問い合わせをリアルタイムで解決することができます。チャットボット機能であらかじめ想定される質問し対しての回答を登録しておけば、自動でユーザーに回答することが可能です。

そうすることでユーザーの問い合わせに対してスピーディーな対応ができ、対応スタッフの業務を削減することができます。

また接続タイプについてはオンプレミス型とクラウド型の2種類が主流です。

クラウド型は既存のサーバーを利用してツールを使用するのもので、比較的リーズナブルな価格でスムーズ導入が実現できます。インターネットが利用できる環境であれば場所や時間を問わないので、テレワークなどを導入している企業にもおすすめです。

オンプレミス型は自社の専用のサーバーを設置して、専用サーバーを経由してツールを利用します。外部からの不正アクセスを防ぐので、セキュリティ面では高い機能を発揮します。また自社のサーバーなので機能の追加などのカスタマイズが可能で、使い勝手が良いです。

しかし、サーバーの構築・運用を行う必要があるため、クラウド型と比べると初期導入費用が高くなる傾向があります。

企業がツールを運用する目的や方法によって適切なタイプが異なります。それぞれのタイプの違いを理解して、システムの選択をするのがオススメです。

「Web接客ツール」の選び方は?

Web接客ツールを導入する際の選び方のポイントとして、「搭載されている機能」が付いているかを確認しておくようにしましょう。

豊富な機能がゆえに実際の操作性が分かりにくかったり、別の魅力的な機能に囚われて必要な機能が搭載されていないシステムを選んでしまったりすることもあります。

Web接客ツールを選ぶ時にはまずはどんな機能が欲しいかをブラッシュアップして、Web接客ツール導入の目的となる必要な機能を明確にしておきましょう。

必要な機能が明確になれば、まずはその機能が搭載されているシステムに絞って選定すると自社に合った良いツールに出会えるでしょう。

「Web接客ツール」比較検討時の注意点は?

Web接客ツールを導入する際の注意点はサポート体制が整っているかどうかです。

どんなツールにおいても、ツールを導入する際には慣れるまでに時間がかかります。担当者がツールの操作を理解できておらず、機能を活かせないまま使い続けてしまうと十分な費用対効果を得ることができません。

せっかく導入したのに顧客の獲得に繋がらず、コストだけ掛かってしまったということにならないよう、Web接客ツールを提供している会社のサポート体制を確認するようにしあましょう。

主要な「Web接客ツール」の一覧

「KARTE」(株式会社プレイド)

おすすめ対象者

チャットでの双方向のコミュニケーションを実現させたい方、顧客のWeb上での行動データの分析したい企業、チャットボット機能でリアルタイムに顧客に対応したい方

主要機能

ポップアップ機能、顧客データの統合・分析・可視化、サイト管理、チャットボット、マルチチャネルメッセージ

特徴

膨大な行動ログから顧客のデータをリアルタイムで分析、オンサイトでのリッチなアクション

費用

サイトの月間ユニークユーザー(UU)数に応じて月額の基本料金が変動。

月額料金は29,000円~、初期費用やその他費用については要問合せ

無料プランの有無

無料プランあり、無償トライアルあり(3日間)

サポートの有無

あり(導入サポート・オンラインサポート・対面サポート・無料セミナー)

「sinclo」(メディアリンク株式会社)

おすすめ対象者

チャットボット型のWeb接客ツールを利用したい方、外部サービスとの連携をしたい方、セキュリティ対策が整ったツールを利用したい企業

主要機能

チャットボット機能、リアルタイムモニター、選択式メッセージ送信、シナリオ設定、ステータス管理、テンプレート機能、データ履歴・集計の管理

特徴

PC、タブレット、スマホなどすべてのデバイスに対応、問い合わせ対応を自動化、シンプルで分かりやすい画面表示、最短1日で利用開始

費用

コスト重視プラン:月額9,440円~、成果重視プラン:月額29,440円~/初期費用やその他費用については要問合せ

無料プランの有無

なし、無償トライアルあり(14日間)

サポートの有無

あり(導入サポート・問い合わせ対応・オンラインセミナー、カスタマーサクセス担当者あり)

「hachidori(ハチドリ)」(hachidori株式会社)

おすすめ対象者

AI機能搭載のチャットボットを利用したい企業、業務の効率化を行いたい方、よくある問合せを自動で回答したい方

主要機能

QAテンプレ、ステップ配信、行動計測、有人チャットツール、API連携、チャットボット機能

特徴

国内初のAIチャットボット、社内ヘルプデスクの業務改善、プログラミング不要のチャットボット内製ツール

費用

初期費用、月額費用、その他費用については非公開(要問合せ)

無料プランの有無

なし、無償プランなし

サポートの有無

あり(カスタマーサポート、セミナー、LINEチャットボット体験)

「Web接客ツール」導入のメリット、デメリット

Web接客ツールを導入するメリット・デメリットについてお話しします。

Web接客ツールを導入するメリットは業務の効率化ができるという点です。

企業のカスタマーサポートではユーザーから毎日商品についての問い合わせが入ってきますが、そのなかには同じような内容の問い合わせや、簡単な質問も多く寄せられます。

そういった質問にサポート対応スタッフが毎回手動で対応を行っていては手間がかかり、業務効率が悪くなってしまいます。

Web接客ツールのチャットボット機能であらかじめ問合せの多い質問を登録しておき、関連するユーザーから問合せが寄せられた際にチャットボットが自動で対応できる仕組みを作ることで業務の効率化が図れます。

Web接客ツールを導入するデメリットは運用体制を整える必要があるということです。

Web接客ツールにはさまざまな機能が搭載されており、日々運用やメンテナンスなどの作業を行わなければなりません。Webに詳しいスタッフがいなければ、万が一トラブルが発生した際にスムーズに対応できません。

ツール導入時だけでなくツールを導入したい後のデータ観測など、よりツールを活かすための体制をと整えておくのが重要なカギとなります。


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