DWHの比較

「DWH」とは?

DWHとはData Ware House(データウェアハウス)の略で、組織内に内在するさまざまなデータを1箇所に集約することで、保存したデータを分析・整理整頓を行うことができるシステムです。

これまでデータベース上に保管された膨大なデータの中から目的のデータを探すのに多くの時間を費やしており、データの蓄積量が増えれば増えるほどデータの検索や整理整頓に時間がかかってしまうという負のスパイラルに陥ってしまう企業も多くありました。

DHWを導入することで保管されたデータのなかから該当するデータを条件で絞ってピックアップすることができ、データの重複を避けて保管できるので、膨大なデータを取り扱う組織にとっては必要不可欠なシステムを言えるでしょう。

具体的なDHWの機能はデータを商品や顧客などのサブジェクトごとにファイルを整理し、データの統合や時系列での整理を行うことができます。また、手動でファイルを整理してくれるので、人為的なミスも防げて業務効率がアップします。

「DWH」にはどのようなタイプがある?

DHWシステムはさまざまなサービスが提供されていますが、主に「クラウド型」と「オンプレミス型」の2タイプに部類されます。これら2つ違いを簡潔にご説明すると、ツールを利用する際にアクセスするサーバーに違いがあります。

クラウド型はインターネット上にある仮想サーバーを経由してDHWシステムにアクセスし、オンプレミス型は自社専用サーバーの運用・構築を行った上でDHWシステムを利用します。

クラウド型はシステムの提供会社が用意した仮想サーバーを経由してシステムを利用するから、インターネット環境があれば24時間いつでもどこでもDHWシステムが使えるメリットがあります。

また、サーバーを新しく構築する必要がないので、申し込みからシステムの導入までの期間がスピーディーで最短即日利用開始が可能です。コストを抑えて簡単に導入をしたい企業やテレワークを導入している企業にオススメです。

オンプレミスタイプはクラウド型と異なり、自社専用のサーバーを開設して専用サーバーを経由してツールにアクセスします。そのため、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃を受けるリスクが低く、高いセキュリティ性を保持しています。

また、自社専用サーバーだから機能の追加や修正、デザインの変更など自社の希望に合わせて自由度の高いカスタマイズを実現できます。

新しいサーバーを開設するのでクラウド型と比べると初期費用が高くなり傾向にあり、ツールのアップデートやシステムメンテナンスは自社で行う必要があるため、ある程度プログラミングの知識を持った従業員がいなければ満足度の高い運用はできません。

「DWH」の選び方は?

DWHを選ぶポイントは「接続タイプ」や「使いやすさ」を軸として選ぶことをオススメします。

接続タイプはクラウド型とオンプレミス型がメインですが、どのように利用したいかによって適切な接続タイプが異なります。

大衆向けの既存機能で事足りる場合や場所を問わずにインターネットを通してすぐに利用したい場合はクラウド型、自社の要望に合わせて操作をしやすいようにカスタマイズして運用したい場合はオンプレミス型が適しています。

使いやすさついてはDWHにデータを保管しておく期間や処理の速さなどを確認し、ストレスなく運用できるツールを選びましょう。デモ運体験用や無料トライアル期間が設けられているツールを事前に利用して、使いやすさや操作性を確かめておくのがベストです。

「DWH」比較検討時の注意点は?

DWHを導入する際の比較検討時の注意点は「容量が拡張できるか」や「処理速度の速さ」です。

DWHには膨大な容量のデータを保管するので、長年使っていると容量の制限オーバーになってしまうことがあります。容量が拡張できなければ別のツールを検討しなければならなくなるので、容量のグレードアップができるかどうかを確認しておきましょう。

また、処理速度の速さも注意が必要で、せっかくツールを導入しても処理速度が遅くてほかの業務に支障が出てしまうというケースも見受けられます。ツールを比較検討する際にはスピーディーな処理ができるツールを選定するのがベストです。

主要な「DWH」の一覧

「TIBCO Data Virtualization」(NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社)

おすすめ対象者

データを整理して有効活用したい企業、業務効率をアップさせたい企業、サポート体制の整ったサービスも求める方。

主要機能

データ保管機能、データアクセスの一元管理、データ検索、アジャイルにデータを追加できる

特徴

短期間でデータを整理、データカタログ機能によりデータ探索時間を大幅削減、タグ付与、約350以上のアダプタに対応、組織全体でデータ活用の推進

費用

ライセンスの種類や価格体系はCPUコア数単位、サブスクリプションによって異なるため、初期費用 、 月額費用は別途見積取得の必要あり

無料プランの有無 、 無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

あり(電話・メールでのカスタマーサポート、導入・運営支援サポート〈PoC支援・初期トレーニング・導入支援サービス・運用支援サービスなど〉)

「AnalyticMart」(三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)

おすすめ対象者

高速集計・高圧縮なDHWサービスを求めている企業、導入・運用が簡単なツールを求める方、初期費用を抑えてDHWを導入したい企業、稼働率や生産性の向上を求める企業

主要機能

会員データ分析、販売・顧客データ分析、POSデータ分析、販売データ分析、売上予算・実績データ分析、Webログ分析、IoTデータ、分析ログデータ分析

特徴

戦略的意思決定を支援、内部統制の強化、IoT等・ビッグデータ利活用を支援、高度な圧縮技術によりデータを最大40分の1に圧縮、経営状況・業務状況の可視化

費用

初期費用、月額費用、その他費用については要問合せ

無料プランの有無 、 無償トライアルの有無   

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

サポートあり(電話・メールによるカスタマーサポート)

「Smart DWH」(株式会社システムサポート)

おすすめ対象者

DWHを活用したデータ分析に興味がある方、まずは低価格で手軽に試してみたい方、クラウド型のDWHソリューションを利用しいたい企業、業務効率をアップさせたい企業

主要機能

データソースの選定、データ抽出、データ活用、データの可視化

特徴

Webブラウザから容易に操作可能、最新のWebUIによりユーザーの作業負担を軽減、保有データの利活用を促進

費用

料金は個別見積のため初期費用、月額費用は要問合せ

(例)月額ライセンス料金:15万円+Azure利用料

PoCメニュー提供価格:120万円~、システム構築初期価格:200万円~

無料プランの有無 、 無償トライアルの有無   

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

サポートあり(カスタマーサポート、専門スタッフによる電話・メール対応)

「DWH」導入のメリット、デメリット

DWHを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。

DWHを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。

  • データ管理の時間を短縮できる
  • 担当者の負担を軽減できる
  • 業務効率の向上
  • 人件費の削減
  • 人為的なミスの減少

DHWツールを導入すると自動で物件や顧客などのサブジェクトごとにファイルを整理してくれるから、データを統合している間に別の仕事ができたりと、データ管理の時間を短縮できます。また、自動だから人為的なミスを削減でき、二度手間になることもありません。

これによりこれまで膨大な時間がかかっていたデータの整理の業務効率がアップし、担当者の負担が大きく軽減され、さらに人件費の削減に繋がります。 DWHを導入するデメリットは特にありませんでした。導入費や運用費がかかりますが、データ統合の時間や手間が削減できるためメリットが大きいです。


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