BPMツールの比較

「BPMツール」とは?

BPMツールとはBusiness Process Managementのことで、ビジネスプロセス管理を行うためのソフトウェアです。

BPMツールを利用すると業務プロセスを可視化することができるため、無駄な業務を見直して業務の効率化を図れます。最適なプロセスで業務を行うと不要な工程がなくなるため、人件費の削減でコストダウンにも繋がります。

例えば。製造業を営む企業は商品を生み出すために製品の仕入れや加工をはじめ、開発部門や設計部門・品質部門などと連携を取って業務を遂行しなければなりません。

その際に他部門との連携がスムーズに行えていないと、無駄な時間やコストをかけてプロジェクトを進めてしまうことになり、本来あるはずの利益が獲得できないという事態に陥ってしまうこともあります。

BPMツールは各工程での細かいフローやルールなどのビジネスプロセスを可視化して、随時改善を行うことでフローの最適化を目指して、無駄なく業務を行うことができます。

「BPMツール」にはどのようなタイプがある?

BPMツールは多くのサービスが提供されていますが、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類が主となっています。クラウド型とオンプレミス型の大きな違いはシステムにアクセスする際のサーバーが異なります。

クラウド型はシステム会社が提供するサーバーを経由してツールを利用するので、インターネット環境があればいつでもどこでもBPMツールを利用できるメリットがあります。

サーバーを新設する手間が不要なので、気軽に導入したいという方やテレワークを導入している企業から人気のタイプです。既存のサーバーを利用するからご利用申し込みから利用開始までのスピードが短く、初期費用が安い傾向にあります。

しかし、大衆向けのサーバーを利用するので外部からの不正アクセスを受けるリスクがあり、セキュリティ対策には注意が必要です。ソフトの更新やアップデートなどのシステム運用作業はツールの提供会社が行ってくれるので、システム運用の知識がなくてもOKです。

オンプレミス型はユーザー専用のサーバーを経由してツールにアクセスします。専用の回線を使用するので外部からサイバー攻撃を受けるリスクが低く、自社専用の機能を追加したり、自由度の高いカスタマイズを行うことが可能です。

デメリットとしてはサーバーの開設を行うので運用スタートまでに時間がかかってしまい、サーバー開設のための初期費用が高額になってしまう傾向にあります。

また、自社のサーバーを経由しなければツールが利用できないのでテレワークでの勤務を想定する場合はVPNなどの仮想サーバーを作成しなければなりません。

自社特有の機能を追加してBPMツールを運用したい方はオンプレミス型がオススメです。

「BPMツール」の選び方は?

BPMツールを選ぶポイントは「操作のしやすさ」を軸として選ぶことをオススメします。BPMツールは業務のプロセスを最適化するために、工程の分析や業務状況をリアルタイムで可視化して操作を行います。

日々利用するBPMツールですから、操作がしにくければかえって操作に手間取ってしまいタイムロスに繋がります。そのため、BPMを選ぶ際には操作性に着目してツールを選ぶようにしましょう。

操作のしやすさを試す場合は、無料トライアル期間などを設けているBPMツールを選んで操作性を確かめておくのも良いでしょう。

また、BPMツールによってはシステムの運用・保守が必要となるものもあります。プログラミングの知識がない従業員もツールを操作する場合は知識がなくても簡単に利用できるものを選ぶのがベストです。

「BPMツール」比較検討時の注意点は?

BPMツールを導入する際の比較検討時の注意点は「既存のソフトウェアを連携できるかどうか」です。

新しく導入するBPMツールに現在利用しているツールが連携してると、データをスムーズに移行できるため、引き継ぎ作業が簡単に行えます。

連携対応していなければ一からデータを入力しなければならないので、BPMツールを導入する際にこれまで工程を管理していたツールとの連携ができるかは大きなポイントとなります。

主要な「BPMツール」の一覧

「QUESTETRA BPM SUITE」(株式会社クエステトラ)

おすすめ対象者

仕事の業務効率を上げたい方、クラウド型のBPMツールを利用したい企業、業務管理コストを減らしたい企業、開発生産性を向上させたい企業

主要機能

カスタム・ダッシュボード作成、新規案件の作成、タスク管理、処理パフォーマンス分析、チャット機能、アプリバージョン管理、ユーザー・組織の追加

特徴

ルール通りの業務処理が可能、仕事の受け渡しを自動化できる、チャット機能で社内コミュニケーション、ペーパレス化、テレワーク対応、業務データの分析やグラフ化が可能

Basic

月額1,200円/1ユーザー、Advanced:月額3,000円/1ユーザー、Professional:4,800円/ユーザー(※年次支払い割引あり)

無料プランの有無 、 無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(60日間)

サポートの有無

あり(カスタマーサポート、電話・メール対応、ウェビナー開催)

「BPM BP Logix / BP Director」(アシストマイクロ株式会社)

おすすめ対象者

業務環境を整えたい企業、業務状況をリアルタイムで見える化、サポート体制の整ったシステムを利用したい方、ご利用人数規模等にあわせて最適なプランを選びたい企業

主要機能

eフォーム作成機能、ワークフロー作成機能、タイムライン作成機能、ナレッジビュー作成機能、サンプルコンテンツの利用、プロセスの自動化適用など

特徴

リアルタイムで業務状況を管理&可視化、複雑な業務プロセスを全体最適化、「時間軸」による業務プロセス管理、既存システムとも柔軟に連携、テレワークや外出先にも対応、サーバーの手配や運用管理不要

【クラウドプラン/オンプレミスプラン】

料金は同価格(要問合せ)、最小20ユーザーからご利用可能

無料プランの有無 、 無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(30日間)

サポートの有無

サポートあり(電話・メール対応、カスタマーサポート、ユーザー様向けの専用サポートサイトあり)

「BPMツール」導入のメリット、デメリット

BPMツールを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。

BPMツールを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。

  • 業務状況がリアルタイムで分かる
  • 課題が分かる
  • 作業工程の最適化を図れる
  • コストカットに繋がる
  • 社内のチームワークが良くなる

BPMツールを導入し、業務を整理してプロセスを可視化することで企業が抱えている改善点や課題が分かり、どのように業務プロセスを改善すべきかが分かります。さらに無駄な工程をカットすることでコストダウンにも繋がります。

フローチャートが短い場合はExcelなどで工程を管理することもできますが、工程が複雑になってくると管理が難しくなってきます。BPMツールを導入すると担当者の負担も軽減されます。

また、他部署の工程を把握できるのでやりとりもスムーズになり、社内でコミュニケーションが取りやすくなります。

BPMツールを導入するデメリットは特にありませんでしたが、新しいツールを導入すると従業員が操作に慣れるまでに時間がかかってしまうという課題があります。 そのため、導入初期は操作に慣れるまでに時間がかかり、業務効率が悪くなってしまうリスクも考えられます。しかし、ツールを利用することで簡単にビジネスプロセス管理ができるので、慣れてしまえばメリットが多く、導入のデメリットは小さな問題とも言えるでしょう。


AD