「ファクタリングサービス」とは?
ファクタリングサービスとは個人や中小企業などが資金を調達するために注目されているサービスです。
通常は企業間(または個人間)が取引を行う際は商品・サービスが売れると売掛金を請求書などで請求して、支払日の入金を待つことで売掛金を受け取ります。
しかし、支払いを受け取るのは翌月や翌々月になってしまうことが多く、すぐに現金を調達したい方にとっては現金を受け取るまでに時間がかかってしまいます。
ファクタリングサービスはそんな方のために売掛金や約束手形などの売上債権を買い取って、数時間で早期資金化を提供する金融サービスです。
ファクタリングサービスの利用には手数料がかかりますが、支払いの回収管理業務もあわせて引き受けてくれるので、売り手は債務権利を譲渡することでリスクなしで資金を早期現金化することが可能となります。
ファクタリングサービス会社の利用手数料設定は提供会社によって異なり、およそ2~10%程度の手数料が相場だと言われています。しかしなかには20%などの高額な手数料を請求する悪徳業者もありますので、業者の選定は大切なポイントとなってきます。
またサービスの利用には審査が必要で、個人または企業の信用度によって利用手数料も変動します。
「ファクタリングサービス」にはどのようなタイプがある?
ファクタリングサービスは多くのサービスが提供されていますが、どのようなタイプがあるのでしょうか。ファクタリングサービスは「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2タイプに分かれています。
2社間ファクタリングとは、サービスを申し込んだ会社とファクタリング会社の2社の間のみでやり取りを行って完結するタイプです。ファクタリングサービスを提供している会社に売掛債権の売却を申し込み、審査を通過すれば手数料を差し引いた金額が振り込まれます。
2社間ファクタリングは取引先の企業にサービスを利用したことを知られる心配がなく、「資金巡りに困っているのではないか」と不信感を与えてしまうことはありません。
3社間ファクタリングとはサービスを申し込んだ企業とファクタリング会社の間に、取引先も含めて契約を行うタイプです。取引先もファクタリング会社に合意を得て債務回収を行うので、未払いになるリスクが少ないです。
そのため、2社間ファクタリングサービス利用時と比較すると利用手数料が低い傾向にあります。
「ファクタリングサービス」の選び方は?
ファクタリングサービスを選ぶポイントは「運営会社の信頼性」を軸として選ぶことをオススメします。
2010年6月に借入の年利が年15~20%までと法律で引き下げられたことから、債務権利の売買ができるファクタリングサービスに移行する悪徳業者も多く存在します。そのため、会社のことを詳しく調べずにサービスを利用したら「高額な手数料を取られてしまった」ということもあります。
優良なファクタリングサービス会社に出会うためには、まずは会社が上場しているかどうかを基準とするがおすすめです。そのほか、これまでにサービスを利用した企業実績が多い企業を選ぶなど、選び方はさまざまです。
利用手数料が安いからといって、信頼性の低いファクタリング会社を利用するのは避けるようにしましょう。
「ファクタリングサービス」比較検討時の注意点は?
ファクタリングサービスの比較検討時には「利用手数料」に注意しましょう。
サービス利用時には簡単な審査が必要ですが、ファクタリング会社の利用手数料は企業によって異なるため、ホームページではおおまかな利用手数料を表記していることが多いです。
ホームページには低い手数料が記載されていたのに、実際に申し込んだら高額な手数料を請求されたなど、トラブルの原因になってしまう可能性があります。
ファクタリングサービス利用時にはしっかりと見積を取り、2,3社の料金を比較して選ぶとよいでしょう。また、信頼度の高いファクタリング会社の利用をおすすめします。
主要な「ファクタリングサービス」の一覧
「FREENANCE」(GMOクリエイターズネットワーク株式会社)
おすすめ対象者
個人事業主やフリーランスの方、取引先にファクタリングサービスのこと知られたくない方、早急に現金が必要な方、オンラインで完結させたい方
主要機能
請求書の買取り、あんしん補償
特徴
個人事業主やフリーランスに特化、手数料を安価に抑えたい方、振込みまでがスピーディー
費用
初期費用0円、月額費用0円、利用料金請求書の額面金額3%~10%の手数料(振込手数料無料、口座維持手数料無料)
無料プラン
あり、無償トライアルなし
サポート
あり(カスタマーサポート、保証制度、問い合わせ窓口)
「OLTA(オルタ)」(OLTA株式会社)
おすすめ対象者
2社間ファクタリングで取引先に知られたくない方、クラウドファクタリングサービスを利用したい方、少額のお金が必要な方、早期現金化して運転資金を調達したい方
主要機能
請求書の買取り、請求書の現金化(最短24時間)
特徴
オンライン完結型、中手企業経営者・個人事業主が選ぶオンライン型ファクタリングNo.1、担保・保証人不要、面談不要
費用
初期費用0円、月額費用0円、手数料は2%から9%(業界最安値)
無料プラン
あり、無償トライアルなし
サポート
あり(カスタマーサポート、問い合わせ窓口)
「JPS」(株式会社JPS)
おすすめ対象者
早急に現金が必要な方、2社間契約で取引先にサービスの利用を知られたくない方、税金の滞納がある方、銀行の融資審査に落ちてしまった方
主要機能
請求書の買取り、審査、全国出張サービス(無料)
特徴
スピード無料見積りで30分以内にご連絡(営業時間内のみ)、保証人・担保不要、全額または一部の買い取りが可能
費用
2社間契約:初期費用・月額費用0円、利用料:請求書額面の5~10%、事務手数料0円
3社間契約:初期費用・月額費用0円、利用料:請求書額面の2~8%、事務手数料0円
無料プラン
あり、無償トライアルなし
サポート
あり(カスタマーサポート、電話受付)
「ファクタリングサービス」導入のメリット、デメリット
ファクタリングサービスを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。
ファクタリングサービスを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。
・すぐに資金を現金化できる
・回収業務を行う必要がない
・面倒な手続きがない
ファクタリングサービスの1番のメリットは売掛金をすぐに現金化できるという点です。売掛金や約束手形の確約がある企業なら取引先からの支払いを待たずに現金化できるので、急ぎで資金を調達したい場合に利用したいサービスとなっています。
また、ファクタリングサービスでは売掛金の譲渡とともに支払いの回収業務も引き取ってくれるので、万が一支払いが滞った場合でも回収業務を行う必要はありません。
ファクタリングサービスを導入するデメリットは「正確な手数料がすぐに分からない」や「審査に落ちてしまう可能性がある」という点があります。
ファクタリングサービスはすぐに資金を現金化することをサービスとし、その手数料で利益を発生させている訳ですから、サービスを利用する際には個人・企業いずれにしても審査によるサービス利用の可否と手数料の決定が必要です。
サービス手数料をどんな取引先でも一律で提供している企業はほとんどおらず、1社1社審査をかけなければならないため、ホームページなどに正確な手数料を記載していません。
審査を申し込んでから完了するまでのスピードは会社によって異なりますが、平均1~2営業日かかります。すぐに資金を調達したい方とってはタイムロスとなるため、デメリットと言えるでしょう。
また審査を受けると必ずサービスを利用できるという訳ではなく、融資やクレジットカード審査のように、審査に落ちてしまう可能性もあります。審査に落ちてしまうと指定信用情報機関CICなどの信用情報に残ってしまうころもあり、デメリットと言えます。
ファクタリングサービスを利用する際はサービスのメリットとデメリットを把握して、信頼性の高い会社を選ぶようにしましょう。