エンタープライズサーチの比較

「エンタープライズサーチサービス」とは?

エンタープライズサーチサービスと企業内に蓄積されている、膨大な社内資料などの情報を活用するために検索を行うサービスのことを指します。ナレッジを共有してマネジメントを行う際や社内の必要な情報を検索する際に役立つサービスです。

個人PCや社内共有データベースに保管されているデータを検索する際、PC内の検索機能を使用してデータを検索すると時間がかかる上に見つけられないということもあります。

エンタープライズサーチサービスでは豊富な検索方法が搭載されているので、サービスを利用して検索すると欲しい情報がすぐに手に入り業務の効率化が図れます。

日常的にインターネット検索で利用することの多いGoogleやYahoo!などの検索エンジンの社内版をイメージすると分かりやすいでしょう。

「エンタープライズサーチサービス」にはどのようなタイプがある?

エンタープライズサーチサービスにはクラウド型やオンプレミス型の2タイプが提供されています。

クラウド型は既存のサーバーを経由してインターネットにアクセスし、サービスを利用するものです。新しい専用のサーバーを用意する必要はないため、月額利用料を支払うと最短申込日当日に利用がスタートできるという特徴があります。

またクラウド型はインターネット環境が整っていれば場所や時間を問わずにいつでもエンタープライズサーチサービスを利用できるので、テレワークなどを取り入れている企業にも適しています。

しかしクラウド型には運用できるカスタマイズに制限があるので、複雑な機能の追加や変更などを行うことは難しいでしょう。

オンプレミス型はクラウド型と同じくインターネットを利用してサービスを利用しますが、自社専用のサーバーを経由してアクセスするという違いがあります。

特定の人しかアクセスができないため、セキュリティ対策としても安全性が高いと言えます。さらに専用のサーバーを利用するので自由度の高いカスタマイズが実現できます。

しかしサーバーの構築や運用を行う必要があるため初期費用が高くなる傾向にあり、インフラ関連の知識も必要です。もう1つのデメリットとしてはVPN(Virtual Private Network)接続をしなければ社外での利用は難しく、利用できる範囲に制限が発生します。

「エンタープライズサーチサービス」の選び方は?

エンタープライズサーチサービスを選ぶ際には「全文検索」の機能が付いているものがオススメです。

その理由はファイル名や日付だけで絞ると欲しい情報にたどり着けなかったり、複数ファイルがヒットして目視で確認したりしなければならなくなるからです。

全文検索機能を利用して検索を行うと、例えファイル名を覚えていなくても関連するキーワードを一元的に検索して活用できます。サービスを選定する上で、どのような検索方法があるかは重要なポイントなので、抑えておくようにしましょう。「検索方法の豊富さ」を基準に選ぶのもおすすめです。

「エンタープライズサーチサービス」比較検討時の注意点は?

エンタープライズサーチサービスは多くの企業がサービスを提供していますが、それぞれ比較検討する際にはセキュリティ機能が充実しているサービスを導入しましょう。

エンタープライズサーチサービス内のデータは企業内のあらゆるデータを取り扱っているため、企業の大きな財産となっています。これが外部に漏れると信用問題となり、企業のイメージダウンにも繋がります。

また社内でも経営に関する情報など一般社員に公開できないデータも存在するため、ファイルごとの閲覧制限や編集権限が設定できかどうかも重要なポイントとなります。

主要な「エンタープライズサーチサービス」の一覧

「エンタープライズサーチNeuron」(丸紅情報システムズ株式会社)

おすすめ対象者

デスクワーク業務の効率化をしたい方、ローコストでサービスを導入したい企業、増え続けるファイルを分析・可視化したい方

主要機能

ファイルの検索、エンタープライズ検索エンジン、データ保管場所の整理整頓、利用状況管理

特徴

欲しい情報がすぐに手に入る、分かりやすい画面表示、万全なセキュリティ対応、クラウドとオンプレミスをシームレスに検索できる

初期費用、月額費用、その他費用

詳細は要問合せ

無料プラン、無償トライアルの有無

なし

サポート

あり(問い合わせ対応、オンラインセミナー、セミナーアーカイブ)

「SmartKMS」(インツミット株式会社)

おすすめ対象者

埋もれている知識を活用してイノベーション創出に繋げたい方、情報を分かりやすく整理したい方、必要な情報の検索にかかる時間を削減したい方

主要機能

情報の収集、ドキュメントのアクセス管理、公開制御、共有・検索、活用・発展、

特徴

AI搭載、低コスト、高速全文検索、機能学習、500社以上の企業・団体が導入

初期費用、月額費用、その他費用

要問合せ

無料プラン、無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(15日程度)

サポート

あり(担当者による製品紹介・操作説明、オンライン対応、デモ)

「クラウドサービスプラットフォーム Cosminexus:uCosminexus Enterprise Search」(株式会社日立製作所)

おすすめ対象者

情報探しの時間を短縮させたい方、必要な情報を簡単に見つけ出したい方、情報の検索先を幅広く選択したい方

主要機能

検索機能(キーワード検索・自然文検索)、アクセス権の設定

特徴

ファイルサーバやWebサイトなどに分散する情報群から目的の情報を素早く探しだせる、アクセス権に従った正しい検索、APIで業務にマッチした検索画面、幅広いファイル形式に対応

費用

100ユーザライセンス付きフルパッケージ 2,000,000円+税

200ユーザライセンスパック 2,800,000円+税

500ユーザライセンスパック 4,800,000円+税

1,000ユーザライセンスパック 7,800,000円+税

2,000ユーザライセンスパック 11,800,000円+税

無料プラン、無償トライアルの有無

なし

サポート

あり(日立サポート360、サポートサービス広場、問合せ窓口、セミナー・イベント)

「エンタープライズサーチサービス」導入のメリット、デメリット

エンタープライズサーチサービスを導入するメリットやデメリットについてお話ししていきます。

エンタープライズサーチサービスを導入するメリットは「業務の効率化ができる」や「欲しい情報がすぐに手に入る」という点が挙げられます。

業務の効率化を目指すには、まずは日々のルーチンワークを見直して時間を削減することが重要だと言われています。

例えば「ファイルA」が必要となったが、どのデータベース・サーバー内に保管しているのか分からないとします。こういったケースが多発すると、情報を検索するルーチンワークで多くの時間を費やしてしまいます。

しかしエンタープライズサーチサービスを利用すると、キーワード検索や自然文検索で検索をかけるだけで「ファイルA」に簡単にたどり着くことができ、業務の効率化が図れます。

社内の必要な情報を簡単に検索できるエンタープライズサーチサービスですが、導入するデメリットは「情報漏洩のリスク」が挙げられます。

エンタープライズサーチサービス比較検討時の注意点でもお話ししましたが、サービス内では重要な企業の情報を多く取り扱っているため、その情報が漏れてしまうことは大きなリスクとなります。

対策として外部からのサイバー攻撃を受けにくいオンプレミス型を利用すること、セキュリティ機能が整っているサービスを利用するなどの工夫が必要です。

エンタープライズサーチサービスのメリット・デメリットをお伝えしましたが、業務の効率化で人件費の削減も目指せるので、生産性の向上を目指す企業にオススメのサービスです。


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