アクセス解析ツールとはWenサイト上にアクセスしたユーザーの属性や行動履歴などの動きを分析するツールのことを指します。
ツールではどのような経由で該当のWebサイトにアクセスしたかや、Webサイト内でのユーザーの行動データを分析します。アクセス数や時間帯も把握できるので、企業はアクセス解析ツールを利用することで目的を明確にして戦略的な計画を立てることが実現できます。
Webサイト上での潜在顧客を見込み顧客への転換を促すことでコンバージョンの指標も測定できる、アクセス解析ツールを利用することでSEO対策もできるメリットがあります。
アクセス解析ツールはユーザーがどういった経由でWebサイトにアクセスしているか、何に興味を持っているのか知りたいという企業に最適なツールです。
「アクセス解析ツール」にはどのようなタイプがある?
アクセス解析ツールは無料で利用できるのをはじめとして、多くのサービスが提供されています。アクセス解析ツールの種類を大きく分けると「サーバログ型・パケットキャプチャリング型・ウェブビーコン型」に部類分けできます。
サーバログ型はユーザーがWebサーバにアクセスした際にサーバ上に記録されるユーザーのアクセスログをベースにしてユーザーの行動データを分析します。
本来、ウェブサーバではサーバにアクセスしたユーザーのログやIPアドレスがWebサーバに記録されており、それらのデータを定期的にアクセス解析ツールで分析することで情報収集が行えます。
メリットとしては幅広い分析が可能となることやWebサーバ上に記録されたアクセスログを利用して分析するので、プログラミングなどでWebサイトに手を加える必要はありません。
サーバログ型のデメリットはリアルタイムでの分析ができないのでトレンド情報を目的とする分析には適さず、分析に時間がかかってしまう傾向にあるという点です。
パケットキャプチャリング型Webサーバ上にあるパケットデータをもとにデータを分析する方法です。
パケットから全てのアクセス行動や履歴を解析するため細かい分析が可能で、リアルタイムで情報が集められるので、最新の情報を活用して分析・運用改善を行いたいという企業に適しています。
しかし、パケットキャプチャリング型はネットワークの監視を行うため、Webサーバ上にシステムを導入する必要があり、そのほかの方法と比較すると初期費用が高額になってしまう特徴があります。
Webビーコン型はWebサイトのHTMLにJavaScriptやVBScriptなどのscriptタグを埋め込み、ユーザーがタグの埋め込まれたHTMLにアクセスした際に埋め込まれた定義に基づいてデータを解析し、情報収集を行う手法です。
タグによって自由度の高い分析ができ、自社によって役立つ情報を収集できるメリットがありますが、プログラミングについての知識がある担当者がいなければ適切な運用は難しく、システム構築までに時間がかかるというデメリットもあります。
企業の求める分析データの種類や目的によって適するタイプが異なりますが、それぞれのメリット・デメリットを知り、最適な運用タイプを選びましょう。
「アクセス解析ツール」の選び方は?
アクセス解析ツールには運用方法によって分析できるデータやタイミングが異なるため、分析したい情報データとタイミングを軸として選ぶことをオススメします。
例えば、リアルタイムの情報データを分析して入手したい場合はパケットキャプチャリング型が適しており、Webサーバに記録されたログ情報をプログラミングの知識なしで簡単にアクセス解析ツールを利用したいという場合はサーバログ型のツールが適しています。
「アクセス解析ツール」比較検討時の注意点は?
アクセス解析ツールを導入する際の比較検討時の注意点は「URLを統一しておくこと」です。
同じWebページ上のコンテンツでもURL末尾の形式が異なると分析ツールで異なるものであると判断されて集計に影響を与えてしまうリスクがあります。こういった誤動作を無くすためにも、分析前にURLを統一しておくと良いでしょう。
主要な「アクセス解析ツール」の一覧
「Similar Web」(製品提供会社名)
おすすめ対象者
情報収集をスピーディーに行いたい企業、業務効率を改善したい企業、オンライン市場で売上を伸ばしたい企業、
主要機能
グローバルおよび国レベルのデータ、最大3年間の分析データ、業界分析、企業分析、アプリ分析、オーディエンス分析、コンバージョン分析、セグメント分析、Excelエクスポートとカスタムダッシュボード
API アクセス
特徴
誰でも使える簡単な操作性、
リサーチインテリジェンスプレミアム
初期費用、月額費用、その他費用は要問合せ
無料プランの有無
無料プランあり、無償トライアルあり(7日間)
サポートの有無
サポートあり(カスタマーサポート、電話・メール対応)
「MIERUCA」(株式会社Faber Company)
おすすめ対象者
コンテンツの課題を見える化を求める企業、SEO解析を行いたい企業、CV率・問い合わせ率を向上したい企業、ニーズ調査にかかる時間を削減したい方、集客チャネルを拡張したい方
主要機能
アクセス解析、レポート、競合流入キーワード調査機能、順位調査・競合流入数推定、新規トピック・キーワード検索など
特徴
流入&問い合わせ増を強力支援、検索ユーザーにマッチしたコンテンツ立案、新規SEOキーワードを提案、売上につながるCVワード推定機能
費用
初期費用、月額費用、その他費用については要問合せ
無料プランの有無
無料プランなし、無償トライアルあり(期間未記載)
サポートの有無
サポートあり(電話・メールでの問合せ対応、カスタマーサクセスによるSEO対策サポート、コンテンツ運用&改善の支援、サイト分析法のレクチャー)
「Google アナリティクス」(グーグル合同会社)
おすすめ対象者
高度な分析機能を求める方、コストを抑えてツールを導入したい企業、見込み度の高い顧客を追いかけたい企業、スピーディーでスマートなマーケティングを求める企業
主要機能
ユーザーレポートや広告レポート、集客レポート、行動レポート、クリックマップ、アラート設定、キャンペーン管理、経路分析、CV分析、顧客分析
特徴
ほとんどの機能が無料で使える、サポート機能が充実、データを分かりやすくレポート抽出、ユーザー像を詳しく分析、使いやすい管理画面
費用
Googleアナリティクス:無料
Googleアナリティクス360:別途お見積り
無料プランの有無
無料プランあり、無償トライアルなし
サポートの有無
サポートあり(アナリテイクスヘルプセンター、データポータルヘルプセンター、オプティマイズヘルプセンターなどによる手厚いサポート)
「アクセス解析ツール」導入のメリット、デメリット
アクセス解析ツールを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。
アクセス解析ツールを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。
- SEO対策にかかる時間の削減
- 作業効率アップ
- 集客チャネルを拡張できる
- 売上アップに繋がる
- コンバージョンの向上
アクセス解析ツールを導入すると、データを分析するまでの時間が圧倒的に短縮されるので作業効率がアップするという点です。またアクセス解析を行うことでSEO対策ができ、自社に必要なものや強みを知ることで集客チャネルを拡張し、コンバージョンの向上や売上アップに繋がります。
アクセス解析ツールを導入するデメリットは費用対効果が分かりづらいという点です。アクセス解析ツールを導入すると、分析結果からある程度SEO対策で利益がアップしたと言いやすいですが、実際はツールの効果が何割反映されたのかを見極めることは難しいです。