クラウド構築代行とは代行契約があった企業のサーバーシステムの管理権限を委託して、クラウド上のシステム運用を遠隔で代行しクラウド構築・サポートすることを指します。
対応業務は設計や構築、運用・保守だけでなくクラウドへの移行や管理など幅広い業務に対応しているシステム事業者が多いです。
クラウド構築代行社は365日24時間対応でクラウド構築・運用を代行するので、企業内のシステム運用担当者が業務に追われて仕事が回っていない、業務負担を軽減したいと考えている企業に多く利用されています。
また、社内にクラウドを構築したいけれど、クラウド構築ができるスタッフが居ない場合にクラウド構成代行業者を使ってクラウドを構築できるので、知識がなくてもクラウドに移行できます。
「クラウド構築代行」にはどのようなタイプがある?
クラウド構築代行は多くのサービスが提供されていますが、運用タイプは名前の通りに「クラウド型」でサーバーシステムにアクセスしてシステム運用を行います。
クラウド型とはインターネット上に設置してある仮想サーバーを使って、インターネット経由でシステムを利用する方法です。
システム事業者により提供されているサーバーを使ってシステムを利用するので、インターネット環境がある場所であれば24時間場所を気にせずシステムが利用できます。そのため、テレワークやリモートワークを導入している企業からも高い人気を獲得しています。
クラウド型はサーバーを新設する必要がないため、申し込みからサービスが利用できるまでがスピーディーな傾向があります。
システムの構築やシステム障害などにはすべてシステム事業者が対応してくれるので、システム運用についての知識がない企業も安心して利用できます。また、月額利用料のみで利用できるので、なるべく初期費用を抑えて導入したいという企業に適しています。
クラウド型のデメリットは大衆向けのサーバーを経由してアクセスするので、セキュリティ面ではオンプレミス型よりも外部からの不正アクセスやサイバー攻撃を受けやすいという点です。そのため、セキュリティ対策をしっかりと行っている企業を選びましょう。
「クラウド構築代行」の選び方は?
クラウド構築代行を選ぶポイントは「コストパフォーマンス」や「対応範囲」を軸として選ぶことをオススメします。
クラウド構成代行を行っている事業者は複数あり、料金形態は月額費用や期間制、プロジェクト単位など事業者によってさまざまなプランが提供されています。選定基準として1日あたりの費用に換算するなどしてコストパフォーマンスを軸にすると良いでしょう。
クラウド構築の利用をプロジェクト単位で検討している場合は、解約月の兼ね合いで解約ができなくなってしまい、コストが無駄になってしまうケースもあるため、最低契約時間(月)を確認しておくようにしましょう。
また、事業者によって対応可能な範囲も異なります。
システム構築や設計のみを対応しているケースや運用やシステム障害時の対応業務までサポートしているケースがありますので、検討している事業者がどこまで対応してくれるのかを確認しておくようにしましょう。
「クラウド構築代行」比較検討時の注意点は?
クラウド構築代行を導入する際の比較検討時の注意点は、取り扱っているクラウドが対象かどうかを確認しておくという点です。
クラウドにはAWS、Azure、Azure、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなどをはじめとした多くのクラウドが提供されています。自社の利用するクラウドに対応していなければ、せっかく事業者を選定しても利用できなかったということもあるので注意が必要です。
主要な「クラウド構築代行」の一覧
「SKY ARCH」(株式会社スカイアーチネットワークス)
おすすめ対象者
クラウド導入から運用までを代行で構築してほしい企業、ワンストップサービスで手厚いサポートを求める方、費用を抑えてクラウド構築代行してほしい企業
主要機能
運用【ヘルプデスク、監視(Ping)、情報収集・提供、構成管理(CMDB)】、保守【監視、障害・保守サポート、脆弱性・保守サポート】
特徴
クラウド導入実績541社、ITIL・ISO20000準拠、クラウド導入・開設を無償サポート、対象クラウド(AWS、Azure、Alibaba Cloud)、分業体制によりお客様の事業をサポート
費用
初期費用:100,000円(税別)、月額費用:20,000円(税別)
無料プランの有無
無料プランなし、無償トライアルの有無(なし)
サポートの有無
サポートあり(カスタマーサポート、夜間・休日緊急連絡フォームの設置)
「クラウド運用・構築サービス」(Rworks)
おすすめ対象者
Webサイト・ECサイトをクラウドに構築したい企業、可用性の高いシステムを楽に管理したい企業、特定時間帯の大量アクセスを処理したい、サーバー間でコンテンツを共有したい、仮想デスクトップを導入したい方、仮想デスクトップから社内システムへアクセスしたい企業、オンプレミスからクラウドサーバに移行したい企業
主要機能
システム運用サービス、お客様のセキュリティ対策をトータルサポート、セキュリティ監査対応のプラットフォーム診断、
特徴
対象クラウド(AWS、Azure、Microsoft Azure、Google Cloud Platform、ALTUS、IDCF Cloud)
お悩みや予算など、お客様のご要望に合わせて最適なサービスをカスタマイズしてご提案
費用
ケース①:AWS構築+AWS監視・障害対応 初期費用28.6万円 月額費用2.5万円
ケース②:AWS構築+AWS監視・障害対応+セキュリティ管理+WAF導入 初期費用59.5万円 月額費用21.7万円
無料プランの有無
無料プランなし、無償トライアルなし
サポートの有無
サポートあり(カスタマーサポート、問い合わせ対応)
「フルマネージドクラウド」(アイテック阪急阪神株式会社)
おすすめ対象者
フルマネージ型のクラウドサービスを求める企業、お客様に代わって24時間365日監視・障害対応、
主要機能
サーバー構築・設定、OS初期設定、回線、サーバー死活監視、サービス/ポート監視、セキュリティ診断&アップデート対応、障害一次対応8再起動など)、障害二次対応(エンジニア対応)、定期バックアップ対応、設定変更、アプリに応じた個別設定、改善提案、サーバー管理者責任
費用
初期費用、月額費用、その他費用についてはお客様のご要望、ご要件に応じて価格が変動するため、詳細は要お問い合わせ
無料プランの有無
無料プランなし、無償トライアルなし
サポートの有無
設計・構築から復旧作業まで24時間365日すべて対応
「クラウド構築代行」導入のメリット、デメリット
クラウド構築代行を導入するメリット・デメリットについてお話していきます。
クラウド構築代行を導入するメリットは次のようなものが挙げられます。
- 24時間365日対応で担当者の負担を軽減
- 人件費のコストダウンができる
- マルチタスクをなくして本業に専念
- システム構築の知識が不要
クラウド構成代行は24時間365日いつでも対応してくれるので、対応に追われて業務過多となっている場合には担当者の負担を大幅に軽減できるメリットがあります。
マルチタスクで本業に支障が出ている場合には集中して業務を行えるようになり、企業としては外部に委託することでコストを削減できるケースもあります。
クラウド構築代行を導入するデメリットは特にありませんでした。
クラウド構成代行を導入することで社内にシステム構築のノウハウを持たない企業でも、システムをクラウドに移行することができるので、クラウド構成代行は長期的な利用はもちろんスポット的な利用にも人気があります。