賃貸管理ソフトの比較、選び方

「賃貸管理ソフト」とは?

賃貸管理ソフトは自社が管理している物件の入居者や契約についての情報を一括管理して、あらゆる賃貸管理業務を効率化するソフトのことです。

具体的な機能は物件情報・顧客情報の管理や、チラシ広告やインターネット広告に物件情報を掲載することができます。また、入居者の更新から解約までの契約管理やテナントビルや貸しビルの管理にも対応しています。

これまでExcelなどで物件を管理していた企業は賃貸管理ソフトを導入することで、入力業務が削減できるので、人為的なミスをなくなり、人件費の削減を実現できます。Excel情報をソフトに取り込むことですぐに切り替え可能なソフトも増えています。

「賃貸管理ソフト」にはどのようなタイプがある?

不動産会社が導入している賃貸管理ソフトはさまざまな種類が提供されていますが、どのようなタイプがあるのでしょうか。

現在提供されている賃貸管理ソフトは主に「クラウド型」と「オンプレミス型」の2タイプに分かれています。

クラウド型は提供会社が提供するサーバーなどを通してクラウド上にあるソフトウェアに接続し、賃貸管理ソフトを利用するタイプです。自社サーバー・インストールが不要だから、複数店舗での運用を検討されている企業に適しています。

またインターネット環境があれば場所や時間を問わずにソフトが利用できるので、出先や出張先でもソフトを利用できるメリットがあります。システムの更新なども提供会社がリリースするので、システムの構築や運用の知識がないという方にも適しています。

オンプレミス型は自社サーバー・PCにソフトウェアとデータベースをインストールして運用を行うタイプで、自社内でシステム運用や管理を行う必要があります。そのため、システム運用ができるスタッフがいなければ十分に活用を行うことは難しいでしょう。

オンプレミス型のソフトを導入するメリットは、自社内のサーバーを運用しているからソフトの機能追加や修正など自由度の高いカスタマイズが可能で、外部からの不正アクセスを受けにくいという点です。

しかし、新しく自社専用のサーバーを用意する費用があるため初期費用が高額になってしまうことや、ソフトの導入までに時間がかかってしまう傾向があります。

「賃貸管理ソフト」の選び方は?

賃貸管理ソフトを選ぶポイントは「自社の業務体系に合っているか」を軸として選ぶことをオススメします。

賃貸管理ソフトにはさまざまな機能が搭載されており、家賃の請求から入金消込やオーナー送金までを一元管理してくれるものや、物件管理や契約管理のみの管理を行えるソフトがあります。

自社に必要な機能が搭載されていることはもちろん大切ですが、業務フローに適したシステムいなっていれば、業務時にスムーズな操作が行えるからストレスなく業務に取り組むことができます。

「賃貸管理ソフト」比較検討時の注意点は?

賃貸管理ソフトを導入する際の比較検討時の注意点は不必要な機能が搭載されてることで、コストパフォーマンスが低くなっていないかという点です。

最近では多くの機能が搭載されているソフトが増えており、自社が必要とする機能以外に余分な機能が搭載されているソフトも多いです。

必要な機能だけであればコストを抑えて導入できるのに、多機能が搭載されたソフトを選んでしまい、結局はもともと必要だった機能しか利用していないというパターンになるとムダなコストになってしまいます。

そのため、ソフトを選定する際には必要な機能をリストアップしておき、要らない機能が少なく、コストパフォーマンスの良いソフトを探すようにしましょう。

主要な「賃貸管理ソフト」の一覧

「賃貸革命」(日本情報クリエイト株式会社)

おすすめ対象者

物件の入力時間を削減したい方、請求書や送金の書類作成が大変な方、空室を効率良く埋めたい方、物件数が増えて社内での管理や共有が難しい方、入金処理のミスを軽減したい企業

主要機能

物件管理、契約管理、家賃管理、帳票デザイナー(用紙サイズ・レイアウト・画像など自由なパーツ配置が可能)、入居者管理、更新・解約確認

特徴

仲介業務から管理業務までひとつのソフトウェアで一元管理できる、サポート充実度顧客満足度No.1、物件管理でコストはかけずに収益アップ、物件情報をシステムに集約、請求データを自動算出、オンプレミス型・クラウド型に対応

費用

初期費用や月額費用はPC台数と物件の管理戸数によって価格が異なるため、利用台数や管理戸数を回答の上、要問合せ

無料プラン、無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

サポートあり(カスタマーサポート、問い合わせ窓口 ※全国サポート28拠点)

「いえらぶCLOUD」(株式会社いえらぶGROUP)

おすすめ対象者

全業務をカバーする圧倒的な機能性を求める企業、分かりやすいデザイン性を求める方、体制が整っているシステムを利用したい企業

主要機能

物件取込、物件入力補助、ポータル連動、広告添削、顧客管理、反響分析、会社間流通、WEB内見予約、契約書作成、賃貸管理、電子契約、ホームページ作成

特徴

導入実績12,000社、仲介業務や管理業務が一元管理できるオールインワンシステム、導入後も寄り添うサポート&コンサル

費用

初期費用、月額費用、その他費用について要問合せ(業種・会社規模・希望の価格帯などに合わせて最適なプランを選定)

無料プラン、無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

サポートのあり(専門スタッフによるサポート&コンサル、資料ダウンロード)

「賃貸名人」(株式会社ダンゴネット)

おすすめ対象者

在宅ワーク・テレワークに対応しているソフトを利用したい企業、低コストでソフトを利用したい企業、物件台帳管理の一元管理をしたい企業

主要機能

物件情報管理・検索、入金・収支情報管理、情報管理、家主・保守情報管理、契約者履歴管理、契約一時金管理、更新案内情報管理、請求書作成、督促状/催告状作成、修繕/クレーム履歴管理、簡易ちらし作成、インターネット検索サイト出力機能など

特徴

導入社数5,500社以上、50種類超えの高機能搭載、リーズナブルな価格で導入可能

費用

初期費用198,000円~、月額費用やその他費用については要問合せ

無料プラン、無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

サポートあり(カスタマーサポート、訪問デモ対応、問合せ窓口)

「賃貸管理ソフト」導入のメリット、デメリット

賃貸管理ソフトを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。

賃貸管理ソフトを導入するメリットは次の4つが挙げられます。

  • 無駄な業務を無くして作業効率化アップ
  • 人件費削減に繋がる
  • 契約獲得が向上する
  • 人為的なミスを削減

賃貸管理ソフトを導入すると自社の物件情報管理が容易になるため、これまで時間がかかっていた事務作業をスムーズに行うことができ、作業効率化がアップします。作業効率がアップすることで接客業務に集中でき、人件費の削減にも繋がります。

また、賃貸管理ソフトのなかにはポータルサイトなどで物件情報の露出を高めるために物件の情報を登録したり、広告を出稿してくれる機能が搭載されているものもあります。

新着の情報を掲載してくれるので、問合せが増えて契約獲得率も向上します。さらに広告の検索にヒットしやすいようにソフトが的確な掲載内容を判断してくれるため、集客が期待できる広告を打ち出せます。人為的なミスを削減できるのもメリットと言えるでしょう。

賃貸管理ソフトを導入するデメリットは「ソフトに慣れるまでに時間がかかる」ということです。

これは賃貸管理ソフトだけではなく、新しいソフトを導入する際に共通して該当するデメリットと言えますが、従業員が新しいソフトに慣れるまでは「これまでの方がやりやすかった」など不満の声が挙がるリスクもあります。 しかし、賃貸管理ソフトは事務作業や入力作業が一元管理できて楽になるので、操作に慣れてしまえばそういった不満の声も無くなります。ソフト導入の際にはなるべく操作性が分かりやすいソフトを導入することをオススメします。


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