商圏分析・エリアマーケティングソフトの比較、選び方

「商圏分析・エリアマーケティングソフト」とは?

商圏分析・エリアマーケティングソフトとはある一定のエリアや店舗商圏内のマーケティングを行うために、人の動きや滞在時間を分析するソフトのことを指します。

スマートフォンなどに搭載されているGPSを利用するなどして「いつ・どこに・どんな人が居るのか」といった情報を分析します。

具体的な例を挙げると、店舗などの任意の場所を登録して人がよく訪問する時間や滞在時間・来訪者の推移を分析したり、エリア内の通行人数の分析をしたりすることで販売戦略や店舗の新規出店の調査を行います。

「商圏分析・エリアマーケティングソフト」にはどのようなタイプがある?

商圏分析・エリアマーケティングソフトは多くのサービスが提供されていますが、どのようなタイプがあるのでしょうか。ソフトは大きく分けると「クラウド型」と「オンプレミス型」2種類に分かれています。

クラウド型のソフトは既存のサーバーを通してクラウド上のソフトウェアに接続することでソフトを利用できます。新しくサーバーを開設する必要がないので、申し込みから利用できるまでの期間がスピーディーな傾向にあります。

さらに、クラウド型はインターネット環境があれば場所や時間を選ばずにソフトが利用できるというメリットがあります。そのため、出張の多い方やテレワークを導入している企業にも人気があります。

ソフトのメンテナンスなどの更新作業は全て提供会社が行うので、システム運用の知識が無くてもOKです。

オンプレミス型のソフトはクラウド型と異なり、専用のサーバーを用意してソフトウェアやデータベースをインストールします。自社専用のサーバーを経由してソフトを使用するため、外部からのサイバー攻撃や不正アクセスを防ぐことが可能です。

さらに、専用サーバーを利用するから自社の特徴に合わせてツールの機能をカスタマイズできるメリットがあります。

オンプレミス型はサーバーを開設する必要があるため、クラウド型と比べると初期費用が高くなるデメリットが挙げられます。また、システムの運用や構築をはじめとしたメンテナンス作業は全て自社で管理をしなければならないため、システム運用の知識があるスタッフが必要です。

「商圏分析・エリアマーケティングソフト」の選び方は?

商圏分析・エリアマーケティングソフトを選ぶポイントは「知りたい情報を正確に分析できるか」や「使いやすさ」を軸として選ぶことをオススメします。

商圏分析・エリアマーケティングソフトではさまざまな情報を分析できます。目的ではなく、価格の安さで選んでしまうと、分析したいと思っていた分析方法に対応していなかったり、目的に合わせた分析ができないというリスクがあります。

ソフトを導入する前にどういった情報を分析したいのかなどの目的を明確にして、目的を達成するために必要な機能が搭載されているソフトを選びましょう。

次に使いやすさも重要なポイントです。操作性が分かりにくいと思うようにうまく分析できなかったり、分析するまでに多くの時間を費やしてしまったりと、ソフトを上手に使いこなせないという事態に陥ってしまいます。

お試し体験期間やデモ体験がある場合は、導入前に実際のソフトの使用感をチェックしておくようにしましょう。

「商圏分析・エリアマーケティングソフト」比較検討時の注意点は?

商圏分析・エリアマーケティングソフトを導入する際の比較検討時の注意点は「毎年データ情報が更新されているか」という点です。

データを分析するには消費者のスマホに搭載されているGPS機能だけではなく、国勢調査のデータをもとにして分析を行う場合もあります。

最新のデータを取り扱っていなければ分析結果も最新の情報ではなくなってしまうので、データが毎年更新されているソフトかどうかに注意しておく必要があります。

主要な「商圏分析・エリアマーケティングソフト」の一覧

「Map Marketing」(マップマーケティング株式会社)

おすすめ対象者

現役の販売促進を行いたい企業、顧客分析を行いたい企業、店舗開発を目的とする企業、商圏分析ツールで市場を把握したい方、新規出店の調査をスムーズに行いたい方、複数ユーザーで利用したい企業、最新のデータをお得に使いたい企業

主要機能

商圏作成機能、分析機能(ポジショニングマップ¥ワンクリック商圏レポートなど)、データのインポート・エクスポート、データ共通、無制限インストール・同時ログイン方式

特徴

全国の地図と人口・世帯数などの統計情報を組み合わせたエリアマーケティング、分かりやすい操作性、ソフト導入実績2,450社以上(2021年3月末時点)、安心&充実のサポートで契約継続率95%、幅広い業種に対応、統計データと地図で視覚化

費用

テラマップ ウェブ プラス:月額80,000円、初回導入費用198,000円(税別)

テラマップ ウェブ:月額38,000円、初回導入費用50,000円(税別)

テラマップ DX:1,200,000円、保守費用月間12,000円(税別)

テラマップ スタンダード:380,000円、保守費用月間6,000円(税別)

無料プラン、無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルなし(操作講習あり)

サポートの有無

サポートあり(専任スタッフによる操作サポート、無料メンテナンス、ヘルプデスクによるメール・電話対応、保守サービス)

「KDDI Location Analyzer」(KDDI株式会社)

おすすめ対象者

スピーディーなエリアマーケティングができずお困りの方、精度の高い情報を求める方、作業効率をアップさせたい方、独自の分析も行いたい企業、

主要機能

店舗出店分析、店舗施策立案分析、エリア販促分析、競合分析、勤態調査、景況分析、スマホ契約者情報に基づく性・年代属性集計など、時系列来訪者比較分析

特徴

大量のサンプルと精度の高いデータ、位置情報データを搭載、過去2年分のデータを自由に抽出、施設来訪者の居住地分布、施設・エリアの来訪者ボリュームを把握

費用

初期費用、月額費用、その他費用(複数プランある場合、それぞれ)

無料プラン、無償トライアルの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(2週間)

サポートの有無

サポートあり(カスタマーサポートによるメール・電話対応、オンラインセミナーの開催など)

「商圏分析・エリアマーケティングソフト」導入のメリット、デメリット

商圏分析・エリアマーケティングソフトを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。

商圏分析・エリアマーケティングソフトを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。

  • 売上のアップに繋がる
  • マーケティング業務の大幅な効率化
  • 新規出店時の調査ができる

ソフトを導入することでエリアごとの人の動きや滞在時間などを分析できるので、店舗の売り上げ向上や新店舗出店時の調査ができるようになります。また、人の多いタイミングを狙ってキャンペーンを行うことで戦略立てて売上アップを狙えます。

商圏分析・エリアマーケティングソフトを導入するデメリットは、ソフトを導入・利用しても調査通りの結果にならないことがあるという点です。

例えば、ある企業の店舗が新規出店を計画しており、エリアマーケティングソフトを利用して販売戦略・分析を行って売上の見込みが立ったため、店舗を出店したとします。

しかしその結果として、マーケティング通りに売上を獲得できる訳ではありません。いくつかの要因が重なって売り上げが伸びずに赤字になってしまうこともあります。 そのため、マーケティングソフトで上手くいったからといって必ずしも成功する訳ではないということを覚えておきましょう。


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