「固定資産管理ツール」とは?
複数の固定資産を一元管理できる「固定資産管理ツール」は、固定資産税の申告手続き、減価償却計算などを効率的に進めることが可能となります。企業資産である固定資産を長期にわたって正しく管理するために活用したいツールとなります。
「固定資産管理ツール」にはどのようなタイプがある?
単独システムタイプ
固定資産管理に特化したツールです。減価償却計算や税務改正の更新など固定資産業務に必要な機能がそろっています。
ERP(統合基幹業務)システムタイプ
企業経営の全体を網羅できる基幹システムの一部に固定資産管理システムが組み込まれています。自社業務のすべてを一元管理し、同時に固定資産管理の効率化を図ることができます。
会計システムタイプ
会計システムに特化したツールです。税務改正に更新に対応できる機能があります。固定資産管理の業務で小規模向けに対応しています。
「固定資産管理ツール」の選び方は?
・クラウド型かオンプレミス型か、自社業務内容や規模に合わせて選択が必要です。
クラウド型のメリットは初期費用がかからず月額料金のみで運用が可能です。オンプレミス型はシステムをカスタマイズでき、自社業務に合わせた自由度があることです。
・企業の業務規模に合わせたサービスを選ぶ必要があります。保有する固定資産税の数や運用に携わる担当者の人数やスキル等に合わせて、初期費用や導入と運用コストなどを検討し、中小企業の場合は、Excel管理止まりで対応可能であるのか?それとも業務範囲が広がった場合に対応できる固定資産税ツールが適しているのか?を判断すると良いでしょう。
・固定資産管理に特化した固定資産管理単独のサービス、または、基幹業務システムの機能モジュールとして組み込まれているサービスなどがあります。企業経営全体図を把握したい経営者にとっては後者が、既存の会計ソフトをそのまま活用して足りない機能を固定資産管理に特化したツールで補うのも一つの方法となります。
・固定資産の種類は主に3つ、有形固定資産/無形固定資産/投資その他の資産などがあります。それぞれの特性に合わせたシステムツールで一元管理が出来るようになります。
・「定額法」「定率法」「級数法」「生産高比例法」など、様々な減価償却方法に対応した管理が可能となります。
・国際財務報告基準:IFRSや税務改正に対応可能なサービスがあります。税務改正の情報を自動的にアップデートし、最新の状態で管理が継続することができます。グローバルスタンダートとなる会計基準IFRSは、海外事業展開している企業の経営管理にメリットがあります。
「固定資産管理ツール」比較検討時の注意点は?
自社に必要な固定資産管理ツール選びのために以下のポイントを踏まえて検討しましょう。
・税務改正やIFRSに対応可能であるか?
・業務効率化のために償却計算を自動で行ってくれる機能が充実しているか?
・オンプレミス型かクラウド型か?
・データの保存容量についてはどうか?
・会計システムとの連携や他のシステムとの連携はどうか?
・自社業務に必要な機能とコストバランスはどうか?
主要な「固定資産管理ツール」の一覧
「ProPlus総合固定資産管理ソリューション」(株式会社プロシップ/Pro-Ship Incorporated.)
おすすめ対象者
国内外のグループ会社向け
主要機能
税務改正対応/複数帳簿機能/償却計算機能/一括処理機能/グループ会社シェアード管理機能/
特徴
単独システム/クラウド、オンプレミス型/資産管理システムの海外展開/高品質/高度な経営戦略を実現
費用
問い合わせ
サポート
導入後のサポート強化/各種問い合わせ対応
「総合資産管理サービスA.S.P Neo 3.0」(三井住友ファイナンス&リース株式会社/Sumitomo Mitsui Finance and Leasing Company, Limited)
おすすめ対象者
中堅~大手企業まで、様々な業界・業種に対応
主要機能
固定資産台帳/減価償却費計算/建設仮勘定/減損/リース資産管理/税務/帳票出力/外部システム連携/基盤機能
特徴
単独システム/クラウド型/導入実績1600社/高機能・高セキュリティ/ASP型でテレワークに適用/IFRSに対応/リーズナブルな費用体系
費用
問い合わせ
サポート
各種問い合わせ対応
「PCA固定資産DXクラウド」(ピー・シー・エー株式会社/PCA CORPORATION)
https://pca.jp/area_product/prokot.html
おすすめ対象者
固定資産管理の効率化を推進している企業
主要機能
償却資産税の電子申告/少額資産、簿外資産等の登録/各資産に紐づけて画像登録/資産に貼り付けるタックシールの出力/減損処理や資産除去債務など新しい会計基準に対応
特徴
単独システム/クラウド、オンプレミス型/充実の管理機能/柔軟な連携対応/安心のサポート&セキュリティ/わかりやすく・使いやすい親切設計
費用
初期費用0円/PCA固定資産DX クラウド月額 11,550円~/PCA固定資産DX サブスク月額 9,900円~/PCA固定資産DX パッケージ187,000円~・サポート:
無料プラン
3ヶ月無料体験コース/
サポート
各種問い合わせ対応/セミナー、相談会
「FAManager(TKC固定資産管理システム)」(株式会社TKC)
https://www.tkc.jp/consolidate/famanager/
おすすめ対象者
上場企業向け
主要機能
固定資産の登録/管理用グルーピング機能/固定資産明細/現物管理
特徴
単独システム/データ連携で固定資産の登録から会計処理、税務申告まで一気通貫/便利で安全なクラウド型/税制改正に完全対応/リース資産・減損会計・資産除去債務が標準搭載/シミュレーション機能で管理会計も効率化
費用
問い合わせ
サポート
税務・会計のスペシャリストによるサポート
「OBIC7固定資産管理システム」(株式会社オービック)
https://www.obic.co.jp/erp_solution/accounting_info/fixed_assets.html
おすすめ対象者
様々な業界・業種に対応、グループ経営対応
主要機能
異動管理/減価償却計算/減損処理/資産除去債務管理/法人税計算/資産現物管理/リース資産管理/建設仮勘定機能
特徴
ERPシステム/オンプレミス型/、日本基準とIFRSのダブルスタンダード対応/固定資産を総合的に管理
費用
問い合わせ
サポート
運用サポート/各種問い合わせ対応/
「GLOVIA SUMMIT FM」(GLOVIA SUMMIT FM)
おすすめ対象者
グループ企業対応
主要機能
税務処理に加えて様々な償却計算に対応/管理コードで「資産管理モデル」を構築/他システムとも容易に連携/減損損失の按分・記録/減損後帳簿価額での減価償却計算
特徴
ERPシステム/オンプレミス型/正確な固定資産管理で的確な投資を支援///オープンなインタフェース/100万件規模の大量の物件を高速に処理/資産のグルーピング
費用
問い合わせ
サポート
各種問い合わせ対応
「会計指南」(三菱電機ITソリューションズ株式会社)
https://www.mdsol.co.jp/as/products/kaikei-sinan.html
おすすめ対象者
主要機能
分析や予算実績管理機能/汎用印刷機能/強力な仕訳パターン機能/仕訳カレンダー機能/定例業務の自動実行処理機能/
特徴
会計システム/オンプレミス型/内部統制支援/経済産業省公表の内部統制の整備・運用に対応/会計システムの一部で固定資産管理システムがある/
費用
問い合わせ
サポート
運用サポート
「固定資産管理ツール」導入のメリット
メリット
・会計システムや基幹システムと連携が可能となります。
・法改正の更新に自動的なアップデート機能で対応できます。
・内部統制が強化され効率的な固定資産管理が可能となります。
・人的ミスが削減され、業務効率化に繋がります。
・リアルタイムで更新と検索が可能となります。
・固定資産管理に無駄なコストを削減できます。
・資産として必要であるか?その有無を的確に判断できるようになります。