「ワークフローツール」とは?
ワークフローツールとは、稟議申請や承認などの業務をWebシステム上ですべて完結できるよう開発されたツールです。
経費の精算や企画の予算申請、休暇の申請など、社内におけるワークフローは多岐に渡るでしょう。そこで承認ルートが煩雑だったり条件が複雑だったりすると、多くの時間をロスすることになります。
そこで社内の従業員がいつでもどこでもアクセスできるワークフローツールを用いれば、最終決済までの時間を短縮でき、機会損失を防げるのです。
「ワークフローツール」にはどのようなタイプがある?
ワークフローツールは、主に以下の2種類に分けられます。
・クラウド型
・パッケージ型
近年では、初期費用がかからず導入ハードルが低いクラウド型が人気です。
一方で、セキュリティ面やカスタマイズ性ではパッケージ型が強く、企業規模や目的に合わせて選ぶのがベストといえます。
「ワークフローツール」の選び方は?
ワークフローツールを選ぶ際は、各社の機能をよく比較してみましょう。
一概にワークフローツールといっても、提供会社によって得意とする機能は異なります。
例えば、稟議書の作成だけでなく会計ソフトとしても扱えるものや、グループワークの機能がついたものなどさまざまです。
各ツールの使い勝手や機能、費用など総合的に比較し、最適なワークフローツールを選びましょう。
「ワークフローツール」比較検討時の注意点は?
ワークフローツールを比較検討する際に気をつけたいのは、導入コストに見合った業務効率改善が見込めるかどうかです。
先ほど述べたように、パッケージ型のワークフローツールはカスタマイズ性に強みがありますが、果たしてその機能が本当に企業にとって必要かどうかはよく検討する必要があるでしょう。
ツールによっては、無駄な機能を省いて必要最低限かつリーズナブルなものも存在します。
企業規模に見合わないツールを導入すると、思ったような費用対効果が得られない可能性があるため注意しましょう。
主要な「ワークフローツール」の一覧
「ジョブカンワークフロー」(株式会社Donuts)
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
申請書作成
入力内容の自動制御
特徴
スマホ対応
G Suite連携
クラウドサイン連携
初期費用、月額費用、その他費用
初期費用:なし
月額費用:300円/ユーザー
※他のジョブカンサービスと併用する場合、250円/ユーザー
最低利用金額:5,000円
無料プランの有無、無償トライアルの有無
30日間無料お試し期間あり
サポートの有無
メール・チャット・電話でのサポート
専属の営業担当によるサポート
概要
ジョブカンワークフローは、使いやすいシステムとリーズナブルな料金で多くの企業に導入実績があるワークフローツールです。
会社独自の申請フォーマットであっても簡単に作成できるため、稟議に関する業務がかなり効率的になります。
また、スマホにも対応しているため、出張先でも稟議の承認作業が可能です。
「X-point Cloud」(株式会社エイトレッド)
https://www.atled.jp/xpoint_cloud/
おすすめ対象者
中小企業
主要機能
申請書作成
管理者設定
外部システム連携
特徴
入力コンポーネントが豊富
自由なフォームデザイン
初期費用、月額費用、その他費用
初期費用:なし
スタンダードプラン:500円/ユーザー
プリペイドプラン475円/ユーザー
無料プランの有無、無償トライアルの有無
1ヶ月間無料トライアルあり
サポートの有無
概要
X-point Cloudは、3,500社以上に導入実績があるワークフローツールです。
最大の特徴は、紙に記入するような使い心地のシステムで、操作に慣れていない段階でもスムーズに利用できます。
プログラミングの知識も不要のため、経理や総務の人員でも難なく導入できるのが強みです。
「楽々WorkflowII」(住友電工情報システム株式会社)
https://www.sei-info.co.jp/workflow/
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
データ移行
申請書作成・設計
ワークフロー制御
特徴
通知機能あり
グループウェア連携
初期費用、月額費用、その他費用
要問い合わせ
無料プランの有無、無償トライアルの有無
体験デモあり
サポートの有無
専門技術サポート
概要
楽々WorkflowIIは、複雑なワークフローも簡単に電子化できるワークフローツールです。
すでに稼働済みの自社システムとの連携ができるため、データ移行や操作も難なく行えます。
料金は予算に合わせて柔軟に対応が可能で、自社の目的に合わせて適切なシステムを組めるのも魅力です。
「Create!Webフロー」(インフォテック株式会社)
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
申請書作成
組織管理
ワークフロー設定
特徴
業務プロセスの可視化
各種システム連携
初期費用、月額費用、その他費用
初期費用:なし
月額費用:500円/ユーザー(最少10ユーザーから利用可能)
無料プランの有無、無償トライアルの有無
1ヶ月無料期間あり
サポートの有無
サポートサイトあり
保守サポート
概要
Create!Webフローは、紙イメージで迷わず操作できるワークフローツールです。
スマホやタブレットにも対応しており、出張先からでも申請書の作成や承認ができます。
また、メンテナンスも簡単で、サポートによる保守体制も万全なため、他のツールに比べて安全に利用できるのもポイントです。
「freee」(freee株式会社)
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
申請書作成
会計管理
特徴
会計ソフトとしても利用可能
初期費用、月額費用、その他費用
初期費用:なし
ミニマムプラン:1,980円/月
ベーシックプラン:3,980円/月
プロフェッショナルプラン:39,800円/月
※20名以上の法人は要問い合わせ
無料プランの有無、無償トライアルの有無
30日間無料期間あり
サポートの有無
電話・チャット・メールでのサポート
概要
freeeは、ワークフロー管理だけでなく、会計ソフトとしても利用できるマルチなワークフローツールです。
クラウド上ですべての承認作業ができるため、ワークフローの一括化が容易になります。セキュリティ面もかなり対策されているため、安心して使えるでしょう。
また、会計ソフトとしても優秀で、経費精算や請求書作成にも使えるため、汎用性が高いのが特徴です。
「ワークフローツール」導入のメリット、デメリット
最後に、ワークフローツール導入のメリットとデメリットについて解説します。
メリット
ワークフローツール導入の最大のメリットは、稟議書作成や申請などの業務効率がアップすることです。
冒頭でも述べたとおり、稟議書の作成や申請にはそれなりに手間がかかります。特に、エクセルなどアナログな手法をとっていたり、複雑な承認ルートが必要だったりすると、本来行うべき業務に避ける時間が減ってしまうでしょう。
ワークフローツールなら、これらの稟議におけるワークフローを全てWeb上もしくはシステム上で完結できるため、大幅な業務効率アップが期待できます。
デメリット
ワークフローツール導入のデメリットは、初期費用または月額費用が発生することです。
初期費用がかからないクラウド型であれば導入ハードルは低いですが、そのぶんランニングコストも発生します。
多くのワークフローツールは1ユーザーあたり何円という料金設定になっており、従業員が多いほど費用も増えるのがほとんどです。
そのため、先ほど述べたように企業規模に見合ったツールを採用し、目的に合わせて機能などよく比較検討しましょう。