「スマートデバイス連携システム」とは?

スマートデバイス連携システムとはスマートフォンやタブレットなどのマルチデバイスを利用してインターネットに接続し、社内だけでなく出先や自宅などから場所を問わずにデータの共有などの業務が可能になるクラウド型データ共有システムのことを指します。

外出先でメールの確認が必要となった際にスマートフォンから確認したり、商品の在庫を検索したい場合にも社内システムを利用してスマートフォンやタブレットからすぐに確認できるメリットがあります。

セキュリティ面に関して、スマートデバイス連携システムはクラウド上に保管されたデータを利用するので端末自体にはデータを残さず、万が一端末を紛失しても情報漏洩するリスクが低いです。

スマートデバイス連携システムはテレワークやリモートワークの導入を検討している企業からの注目が高まっています。

「スマートデバイス連携システム」にはどのようなタイプがある?

スマートデバイス連携システムは多くのサービスが提供されており、「クラウド型」と「オンプレミス型」の2タイプに分かれています。

クラウド型のスマートデバイス連携システムはインターネット上の仮想サーバーを利用してシステムにアクセスします。インターネット環境があれば時間や場所を問わずにアクセスできるのが特徴で、テレワークなど多様な働き方を導入する企業からの需要が高まっています。

システムの提供事業者が提供しているサーバーを利用してシステム運用を行うので新しいサーバーを開設する必要はなく、システム利用料を支払うとすぐに導入できるから申し込みから利用までの期間がスピーディーです。

クラウド型のデメリットは大衆向けのサーバーを利用するから、システムに搭載された機能の追加や画面デザインのカスタマイズを自由に行うことはできない点です。

しかし、導入前にシステム事業者に依頼をすると機能を追加した状態でシステムの提供を行ってくれるケースもあります。またセキュリティ面で比較するとクラウド型は外部からの不正アクセスによるサイバー攻撃を受けるリスクも高まります。

オンプレミス型は自社専用のサーバーを利用して、スマートデバイス連携システムにアクセスします。自社でシステム開発を行うので必要な機能を追加・修正や、画面のレイアウト変更など自由度の高いカスタマイズができるメリットがあります。

自社内でシステム開発・運用を行うため、システムのバージョンアップや不具合修正などに対応しなければなりません。社内にシステム運用に関する知識が豊富なエンジニアが在籍していなければ十分な運用は期待できないでしょう。

またサーバーを新設するため初期費用が高くなる傾向にあり、かつシステム開発の期間がプラスされるので、コストを抑えてスピーディーな導入を検討している企業には適しません。

「スマートデバイス連携システム」の選び方は?

スマートデバイス連携システムを選ぶポイントは「通信状況」や「使いやすさ」を軸として選ぶとよいでしょう。

スマートデバイス連携システムは社外からのアクセスでも社内と同様の業務をできることを目的としているため、スムーズに通信ができるかどうかの通信状況の確認はシステムを導入する際の重要なポイントです。

せっかく導入したのに出先では通信状況が悪くて使いものにならないということがないよう、導入のでも画面やお試し期間などを利用して使いやすさを確かめておくようにしましょう。

「スマートデバイス連携システム」比較検討時の注意点は?

スマートデバイス連携システムを導入する際の比較検討時の注意点は、デバイス端末の利用状況やセキュリティ機能の高いシステムを選ぶことです。

スマートデバイス連携システムを導入すると従業員に付与するデバイス端末が増えたり、従業員がデバイスを利用する頻度が増加します。

端末が増えると企業内でのIT資産管理業務が増え、企業の情報が漏えいするリスクが高まるため、デバイスの利用状況を可視化でき、セキュリティ機能の高いシステムを導入するように注意しましょう。

主要な「スマートデバイス連携システム」の一覧

「SimpleCloud」(株式会社日立システムズ)

おすすめ対象者

スマートデバイス対応のデータ共有システムを求める方、高いセキュリティ機能を求める方、トラブル対応時にスピーディーな連携を実現したい企業、業務の効率化を目的とする企業、高いセキュリティ機能を求める企業

主要機能

データの保存・閲覧・同期、クラウド共有、アルバム、録音、メモ、カレンダー、クラウド電話帳、PDFスケッチ、Web公開機能、プッシュ通知・メール通知、外部アプリ連携、オフライン機能

特徴

国内データセンター、httpsによる暗号化通信、利用できる機能をユーザーごと制御可能、豊富な機能を1つのアプリに集約、点検先の保守員と社内の専任者がスムーズに情報共有できる

費用

初期費用、月額費用、その他費用は要問合せ

無料プランの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(30日間)

サポートの有無

サポートの有無(カスタマーサポートによる問い合わせ対応、システムのコンサルティングから構築・導入・運用・保守までワンストップサービス)

「FileBlog (ファイルブログ)」(株式会社 鉄飛テクノロジー(テッピテクノロジー))

おすすめ対象者

インターネットでのリモートアクセスを行いたい企業、文書のペーパーレス化を目指す企業、サービス・保守を現場で行いたい企業、誰でも使える分かりやすい操作性を求める企業

主要機能

ファイルサーバ全文検索・文書共有システム、Active Directory連携、Windows統合認証、SAML認証、Solr Cloud対応、リアルタイムファイル変更検知

特徴

15周年の豊富な実績、450社以上の導入、モバイルデバイス・クラウド環境にも対応、手厚いサポート体制、場所を問わずにツールが利用できる

費用

【永続ライセンス(ユーザー数ライセンス)+(文書数ライセンス)】

30ユーザー/1万文書:99,000円、20万文書:171,000円、30万文書:225,000円

50ユーザー/1万文書:180,000円、20万文書:252,000円、30万文書:306,000円

80ユーザー/1万文書:315,000円、20万文書:387,000円、30万文書:441,000円

100ユーザー/1万文書:495,000円、20万文書:567,000円、30万文書:621,000円

【年間契約ライセンス(ユーザー数ライセンス)+(文書数ライセンス)】

30ユーザー/1万文書:55,000円、20万文書:95,000円、30万文書:125,000円

50ユーザー/1万文書:80,000円、20万文書:120,000円、30万文書:150,000円

80ユーザー/1万文書:175,000円、20万文書:215,000円、30万文書:245,000円

100ユーザー/1万文書:275,000円、20万文書:315,000円、30万文書:345,000円

無料プランの有無

無料プランなし、無償トライアルなし

サポートの有無

サポートあり(カスタマーサポートによる問い合わせ対応、導入支援サービス、保守サービス)

「スマートデバイス連携システム」導入のメリット、デメリット

スマートデバイス連携システムを導入するメリット・デメリットをお話していきます。

スマートデバイス連携システムを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。

  • 情報漏洩の防止
  • マルチデバイス対応で業務の効率化

スマートデバイス連携システムでは端末にデータを残さずにクラウド上にデータを保管するので、デバイスの紛失や盗難時に情報漏洩の心配はありません。

またスマートデバイス連携システムはスマートフォンやタブレットなどのマルチデバイスに対応しているので、出先での緊急対応やテレワークを導入している企業にも適しています。

スマートデバイス連携システムを導入するデメリットは「管理するIT資産(デバイス端末)が増える」という点があります。

スマートデバイス連携システムを利用すると、これまで携帯電話を利用していた企業の場合スマートフォンやタブレットなどの支給が行われるケースが多いです。

そういった場合は企業内で管理する端末が増えるため、紛失・情報漏洩のリスクやIT資産管理業務が増えるデメリットがあります。


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