「コピー防止ソフト」とは?

コピー防止ソフトとは社内の技術情報や個人情報など漏えいさせたいくない情報ファイルに関してPCやタブレット画面のキャプチャー(スクリーンショット)、コピーや印刷・保存、USBメモリーなどでの転送を禁止して情報を守るセキュリティ対策ソフトです。

データの持出しはスクリーンショットなどでデータを保存されて流出してしまうケースが多いですが、ユーザーライセンスごとにキャプチャーの利用禁止などの公開範囲の設定が行えるので、管理者に負担を掛けることなくソフトが管理できます。

また社外はもちろん社内ネットワークにも対応できるので、機密情報や顧客・従業員の個人情報などデータを持ち出されるリスクを軽減できるメリットがあります。

「コピー防止ソフト」にはどのようなタイプがある?

コピー防止ソフトは大きく分けると「クラウド型・オンプレミス型・パッケージ型」の3タイプに分かれています。

クラウド型はインターネット上にある仮想サーバーを経由してコピー防止ソフトを利用する方法です。クラウド上のソフトウェアに接続してアクセスするので、新しくサーバーを開設する必要がなく、初期費用をなるべく抑えて導入したいという企業に向いています。

インターネット環境があれば時間や場所に関係なくアクセスできるので、職場外からのアクセスを行うリモートワークやテレワークを導入している企業からも注目を集めています。

また、クラウド型のコピー防止ソフトはセキュリティ更新やバージョンアップ作業は全てシステム事業者が行っており、システム運用の知識がなくてもIT担当者など管理側の業務負担を軽減できるメリットがあります。すぐに利用がスタートできます。

オンプレミス型は自社専用のサーバーを経由し、システム運用に必要なハードウェアを導入して自社内でシステム構築・運用を行います。

自社内で開発を行うためシステム運用ができる従業員が必須となりますが、自社内のサーバーでシステム構築ができるため機能を追加したり、レイアウトやデザインの変更など自社にとって使いやすいように自由度の高いカスタマイズが実現できます。

自社サーバーを構築する必要があるのでクラウド型と比較すると初期費用が高額になる傾向にありますが、外部から不正アクセスを受けるリスクを軽減できるため、セキュリティ機能を重視する企業にも適しています。

パッケージ型は大衆向けに作成された既製品を販売するタイプです。DVDやゲームソフトのように一般的な機能を搭載し、機能の追加やカスタマイズはできない仕様となっています。

インターネットを経由せずにソフトを利用できるため、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃を受けることはありません。インターネット環境外でソフトを利用したい企業やセキュリティ面でリスクを減らしたいと考えている企業に適しています。

「コピー防止ソフト」の選び方は?

コピー防止ソフトは「管理のしやすさ」を求めるため、利用ユーザーごとに権限を設定できるソフトを選ぶことをオススメします。

ソフトによっては利用ユーザーごとに情報の公開範囲や印刷・編集などの利用権限を設定できますが、ユーザーごとの設定ができずに一律の権利を保有するソフトもあります。

ユーザーごとの設定ができない場合は管理者が情報の管理を行う必要がありますので、個別の設定ができて管理しやすいソフトを選ぶことで管理者の負担を軽減できます。

実際にソフトを導入する前は無料お試し体験期間などを利用して、ソフトの使いやすさをチェックしておくとよいでしょう。

「コピー防止ソフト」比較検討時の注意点は?

コピー防止ソフトを導入する際の比較検討時の注意点は、セキュリティに強いソフトを使用するという点です。コピー防止ソフトの利用を検討する多くの企業は社内の機密情報を取り扱うため、情報漏洩防止を目的としてソフトを導入します。

大切な情報を取り扱っている訳ですから、ソフトの導入前にセキュリティ対策やバージョンアップの頻度を確認しておきましょう。また、サーバーを経由せずにソフトが利用できるパッケージ型もおすすめです。

主要な「コピー防止ソフト」の一覧

「コプリガード」(ティエスエスリンク)

おすすめ対象者

部署や役職など利用者によって禁止事項を変えて柔軟に運用したい企業、導入・運用のしやすさを求める方、管理サーバーが不要なので検証・導入負担を軽減した

主要機能

ファイルサーバー上の技術情報を持ち出し禁止、パソコン画面の個人情報をスクリーンショット・画面キャプチャー禁止、重要データを扱う特定部署だけに導入して、ファイル持ち出しを禁止、USBメモリーへのファイルコピー・保存・外部持ち出しを防止、よく使うアプリはそのまま、特定の業務アプリだけコピー・印刷を禁止

特徴

透かし印刷や管理ログにより不正行為の後追い可能、豊富なセキュリティ機能、テンプレートから選ぶだけで基本ポリシーを設定、ログはクライアント側で管理できる

費用

製品基本パッケージ:基本パッケージ500,000円+1ライセンス10,000円~+保守/各15%

年間サブスクリプション:1ライセンス29,000円/1年更新

無料プランの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(1ヶ月)

サポートの有無

サポートあり(問い合わせ窓口、カスタマーサポート、修正モジュール、製品アップデート)

「QND Premium/Standard」(クオリティソフト株式会社)

おすすめ対象者

パソコン画面のキャプチャーや印刷を禁止して閲覧だけにしたい企業、情報システム担当者の負担を軽減したい企業、セキュリティ対策を強化したい企業

主要機能

各種インベントリ収集、各種台帳作成、ファイル配布、リモートコントロール、クライアントPC構成維持・管理、PC・スマホ管理、インテル®vPro™テクノロジー対応、ライセンス管理、オフライン資産管理、Web閲覧コンソール

特徴

企業のIT資産管理やセキュリティ管理をトータルに支援、不正ログ取得で不正行為をすぐに発見、外部メディア制御でファイルの持出を禁止、業務に不適切なサイトへの接続を遮断

費用

初期費用、月額費用、その他費用については要問合せ

無料プランの有無

無料プランなし、無償トライアルあり(30日間)

サポートの有無

サポートあり(カスタマーサポート、問い合わせ対応)

「コピー防止ソフト」導入のメリット、デメリット

コピー防止ソフトを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。

コピー防止ソフトを導入するメリットは次のようなものが挙げられます。

  • ナレッジ情報や機密情報の漏えい防止
  • 管理者の負担軽減
  • ライセンスの不正使用防止

コピー防止ソフトを導入する1番のメリットは外部に持ち出されたくない情報を閲覧のみに留めることができるという点です。企業には社内の営業ノウハウなどのナレッジ情報や従業員のマイナンバーなどの個人情報など多くの情報データを保有しています。

また、コピー防止ソフトを利用することで利用ユーザーの役職や部署に応じて閲覧権限を変更したり、データの保存やキャプチャーなどできることを変えられるので管理者の負担を軽減できるメリットがあります。

コピー防止ソフトを導入するデメリットは特にありませんでした。

社内外問わずに持ち出されたくないデータの流出リスクを軽減でき、設定でユーザーごとに権限を管理できるため、運用・管理の手間が省けます。情報管理に問題を抱えている企業はコピー防止ソフトを導入するメリットが大きいといえます。


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