経費精算システムの比較

「経費精算システム」とは?

経費精算システムとは、従業員が、使用した経費を申請し精算するシステムです。WEB上で料金の申請、データの管理ができるので、申請作業やデータの確認作業の時間を大幅に短縮でき、仕事の効率化が実現します。

経費精算システムの魅力は、さまざまな機能が備わっている点です。便利な機能を活用することで、申請ミスや不正防止にもつながります。

経費精算システムには多くの種類がありどれがいいか迷いますが、無料トライアル期間があるサービスもあるので、気になる方はぜひ試してみてください!

「経費精算システム」にはどのようなタイプがある?

経費精算システムには、「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類あります。

ソフトウェアをサーバへインストールする「オンプレミス型」

「オンプレミス型」は、外部からの侵入がしにくく、セキュリティを重視したい場合におすすめです。カスタマイズもしやすいので、他のソフトとの連携が取りやすいサービスが多いのも特徴です。

デメリットは、インストールするための初期費用や月額費用が比較的高い点と利用するまでに数週間〜数ヶ月の期間が必要な点です。

そのため、オンプレミス型は、大量のデータ厳重に管理したい大企業に向いているサービスです。

サーバを利用してソフトウェアを利用する「クラウド型」

IPとパスワードがあれば、会社のPC以外でも利用ができます。クラウド型を選ぶ大きなメリットは、価格が安い点です。

初期費用がかからないサービスも多く、月々のコストもオンプレミス型に比べて安価です。月額費用は一人あたりで計算するサービスもあるため、従業員が少ない中小企業にもおすすめのタイプです。

逆に、デメリットは、社外のPCやスマホからも利用できる分セキュリティが甘くなってしまう点です。外部への情報流出を避けたい場合は、セキュリティ対策に特化しているシステムを選ぶ必要があります。

「経費精算システム」の選び方は?

たくさんある経費精算システムの中から、どのサービスを選べばいいか迷いますよね。経費精算システムの選ぶときは以下の5つの面から検討してみてください。

①使いやすさ

②目的

③導入形態

④連携 

⑤価格

 

「①使いやすさ」

申請や承認はしやすいか、管理画面の操作はむずかしくないか、などを重視してみてください。操作がむずかしいと、逆に仕事の効率が落ちてしまうので、しっかり比べてみましょう。

「②目的」

導入する目的を明確にしましょう。交通費申請を自動化したい、会計システムにデータを送れるようにしたい、など企業によって目的はさまざまです。目的に沿った機能やサービスがあるかをチェックしてください。

「③導入形態」

オンプレミス型は自社サーバーを持っている大企業向け、クラウド型は従業員が少なく気軽に使ってみたい中小企業向けのサービスです。自社の規模やサーバーの有無を確認しましょう。

「④連携」

交通系ICカードや会計ソフトとの連携ができるかどうかです。Amazonビジネスやクレジットカードと連携しているサービスもあるので、使用頻度の高いサービスやカードと連携しているかチェックしてみましょう。

「⑤価格」

各経費精算システムでプランや料金が異なりるので、予算やコストパフォーマンスにあったサービスを選ぶようにしましょう。月々の料金を抑えて人数にあった利用がしたい場合は、「クラウド型」を検討してみてください。

「経費精算システム」比較検討時の注意点は?

経費精算システムの比較検討をするときには、「自社にあった製品か」を軸に検討をしてください。

経費精算システムにはそれぞれ、魅力的な機能やサービスが備わっています。機能性の高いシステムだと、従業員の手間が省けて、効率的に仕事ができるイメージが湧きますよね。

しかし、すべての機能がすべての企業にとって、必要な機能であるとは限りません。そして、不要な機能がある場合、その機能分のコストは無駄になってしまいます。

無駄なコストを削減するためにも、自社の企業規模に合っているか、必要な機能が備わっているか、そして予算にあったシステムかに注意して、比較しましょう。

主要な「経費精算システム」の一覧

①「レシートポスト」(株式会社BEARTAIL)

おすすめ対象者

入力ミスが少ない経費精算システムを求めている方

主要機能

写真からの自動読み込み機能、ICカードとの連携機能会計ソフトとの連携機能

特徴

各会計ソフトの取り込み形式に合わせてカスタマイズができるので、多くのソフトとの連携が可能。領収書の写真を送ると、オペレーターが24時間365日代行入力をしてくれます。読み取り精度は99.98%で、手書きや海外の領収書でも問題なく読み取りができます。

初期費用

30万円〜

月額費用

30,000円〜

・無料プラン:無

・無償トライアル:無

・サポート:有(初期設定専任サポート、ユーザー数無制限、)

②「ジョブカン経費精算」(株式会社Donuts)

おすすめ対象者

低コストで幅広い機能が使えるシステムを探している方

主要機能

交通系ICカードとの連携機能、会計ソフトとの連携機能、Googleアカウントとの連携機能

特徴 

導入実績1万社以上、BOXIL  SaaS AWARD2021受賞と実績のある経費精算システム。Amazonビジネスや三井住友VISAコーポレートカードとの連携ができるため、購入した商品の履歴を記録し、簡単に申請することができます。申請した内容を他のユーザーに共有することができるので、過去の申請を参考にしたり引き継ぎをしたりする場合にも便利です。

初期費用

0円

月額費用 

400円(一人あたり)

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(30日間)

・サポート:有(メール・チャット・電話でのサポート)

③「Jinjer経費」(株式会社ネオキャリア)

おすすめ対象者

仕訳する項目が細かく、経理担当者の負担が多い企業

主要機能 

ICカードの読み取り機能、アラート機能、会計ソフトとの連携機能

特徴 

独自の勘定科目や補助科目を設定でき、仕訳作業がしやすいクラウド型の経費精算システム。出力フォーマットを設定できるので、使っている会計システムとの連携も可能です。FBデータは自動で作成されるため、振込の手間を省くこともできます。申請・承認がしやすくなる機能も備わっており、全ての従業員が使いやすいサービスです。

初期費用

なし

月額費用

500円(従量課金制)

その他費用

1000人以上のご利用:問い合わせ

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(期間は問い合わせ)

・サポート:有(システム導入の設定サポート)

④「Coucur Expense 」(SAP concur)

おすすめ対象者

海外言語や通貨にも強いシステムを求めている方

主要機能 

決済手段との連携機能(交通系ICカード・クレジットカード)、OCR機能、会計ソフトとの連携機能

特徴 

国内売り上げシェアNo.1!他言語・他国の通貨も対応しているので、海外支店がある場合でも管理がしやすいのが魅力です。交通系ICカードだけでなく、ホテル・タクシーの手配、Wifiルータレンタルのサービス連携もあります。PaypalやUberなどの外部サービスとの連携ができるため、幅広い経費精算を簡単におこなえます。

初期費用

0円

月額費用

スタンダート:29,000円〜

エントリー:お問い合わせ

レギュラー:お問い合わせ

・無料プラン:無

・無償トライアル:無

・サポート:有(初期設定から精算方法までUSDのオペレーターが質問に答えてくれる)

⑤「クラウド経費精算freee」(freee)

おすすめ対象者

経費精算レポートの作成やデータの分析を簡単にしたい方

主要機能 

OCR機能、会計ソフト連携機能

特徴 

申請は、領収書の写真を撮影し数項目を入力するだけでOK!管理画面では、タグ機能で部門別のデータを簡単に集計できるので、部門やプロジェクト単位での比較も簡単にできます。会計ソフトfreeeと連携すれば、1クリックで会計処理も可能です!

初期費用

0円

月額費用

ミニマム:1,980円(23,760円/年)

ベーシック:3,980円(47,760円/年)

プロフェッショナル:39,800円(477,600円/年)

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(30日間)

・サポート:有(メール・チャット・電話でのサポート)

⑥「eKeihi」(イージーソフト株式会社)

おすすめ対象者

使いやすくコスパの良い商品を求めている方

主要機能 

交通系ICカード読み取り機能、OCR機能、会計システムとの連携機能

特徴

Amazonビジネスとの連携で、商品購入・精算がスムーズにおこなえます。従業員の立替金を電子マネーで24時間365日送金ができ、送金作業の負担軽減と振り込み手数料の節約ができます。60種以上の会計システムとの連携実績があり、お使いの会計システムと連携しての使用も可能です。

初期費用

0円(クラウド型)、650,000円(オンプレミス型)

月額費用

クラウド型:29,000円〜

その他費用

オンプレミス型:72,000円(年額)

・無料プラン:無

・無償トライアル:無

・サポート:有(メール・電話・チャットでの問い合わせ、インストール・基本設定・教育等の訪問サポート)

⑦「マネーフォワードクラウド経費」(株式会社マネーフォワード)

おすすめ対象者

申請者と経理担当者の負担を抑えたい方

主要機能

OCR機能、交通系ICカードとの連携、リアルタイム送金

特徴 

PC、iPhone、Androido版それぞれの専用アプリで、レシートの金額やICカードのデータ、口座やクレジットカードの明細を読み取り、申請ができます。他にはない「自動車燃料費精算」機能が備わっており、「距離×ガソリン代」を自動で計算してくれます。キャッシュレス送金ができるため、振込手数料の削減にもなります。

費用

問い合わせ

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(30日間)

・サポート:有(メール・電話でのサポート)

⑧「kincone 」(株式会社ソウルウェア)

おすすめ対象者

勤怠と交通費精算を一括で管理したい方

主要機能

交通ICカード読み取り機能、訪問先自動入力機能、チャット打刻機能

特徴 

勤怠管理と経費精算の両方を一括でできるサービスです。ICカードを端末にタッチすることで、交通費の読み込みと勤怠管理をすることができます。GoogleやOffice365に訪問先を記入することで、自動で交通費を自動入力が可能!また、驚くのは、一人あたり月209円、年間で2,508円と破格です。CSV出力をして、会計システムとの連携も可能です。

初期費用

なし

月額費用

209円(一人あたり)

その他費用  

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(最大2ヶ月)

・サポートの有(メール、オンライン個別相談会にて相談可能)

⑨「rakumo ケイヒ」(製品提供会社名)

おすすめ対象者

Google WorkspaceとSalesforceのサービスを利用している方

主要機能 

交通費情報自動計算、カレンダー連携機能、コメント機能

特徴

Google WorkspaceとSalesforceのサービスとの連携が可能なクラウド型の経費精算システム。スケジュールや乗り換え案内と連携して交通費精算ができ、近場から出張先まで交通費申請がしやすくなります。また、サポートが充実しているのも特徴で、従業員への操作指導やマニュアル作成のサポートもしてくれるので、はじめてでも安心して利用できます!

初期費用

なし

月額費用

300円(一人あたり)

その他費用

年間3,600円(一人あたり)

rakumo Suiteパック:780円

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(2週間)

・サポートの有(初期導入支援、トレーニング講座)

⑩「Staple」(クラウドキャスト株式会社)

おすすめ対象者

申請の不正や入力ミスをなくし、正確な金額を管理したい方

主要機能 

Stapleカード(プリペイドカード)、OCR機能、交通系ICカードとの連携機能

特徴 

グッドデザイン賞受賞(2017年)したシンプルで使いやすいクラウド型の経費精算システムです。日本初の経費精算サービス一体型法人プリペイドカードの導入しており、Visa加盟店であれば海外でも使用できます。導入時のサポートも充実しているので、初めてのシステム導入でも安心です。

初期費用

なし

月額費用

スタンダード:600円(一人あたり)

その他費用

年間プラン:6,000円(一人あたり)

Stapleカード発行手数料:150円(1枚あたり)

本人確認簡易書留・カード発送手数料:800円

2枚目以降のカード手数料:1,500円(2000枚以内)

・無料プラン:無

・無償トライアル:有(30日間)

・サポート:有(導入コンサルティング、初期設定サポート、従業員向けトレーニングセミナ0、システム連携API開発など)

「経費精算システム」導入のメリット、デメリット

経費精算システムの導入を検討しているときに気になるのは、導入するメリットとデメリットですよね。

ここでは、導入のメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。

メリット

業務の効率化

経費精算システムを導入する大きなメリットの一つは、業務を効率化できること。WEB上で申請・承認・提出ができることで、申請者側では記入漏れや申請書の紛失を避け、経理担当者側ではデータ管理と確認作業の負担を減らすことができます。

用紙コストと保管スペースの削減

経費精算システムを導入すれば用紙は必要なくなり、用紙代や印刷代など申請書・伝票を作るコストを削減できます。また、データで管理をすることで、大量の申請書や伝票を管理するための保管スペースも必要がなくなります。

ミス・不正の防止

交通費の自動計算機能や領収書のスキャン機能がある場合、金額を入力する必要がないので、申請者の記入ミスや不正を防ぐことができます。経費の証拠がデータ化され正確な計算ができるため、トラブル回避に繋がります。

デメリット

導入コスト(維持費)

システムを導入することで、安くても従業員一人あたり数百円のコストが必要になります。まずは、コストに見合った活用ができるかしっかり検討してみてください。

導入コスト(教育費)

新しいシステムを導入するにあたり、申請者・承認者・経理担当者と全ての従業員に対して使い方の教育する必要があります。また、使い方が分かりにくいサービスの場合、操作ミスが増え、非効率的になってしまう可能性もあります。

セキュリティ

経費精算システム上でデータを管理するため、外部からのアクセスがあった場合、情報が流出してしまう可能性もあります。セキュリティ面についてはどのサービスも徹底をしているので問題は起こりづらいですが、ネットに繋がっている以上情報の流出の可能性はあります。

まとめ

いかがだったでしょうか?

無料プランや無償トライアルのあるサービス、そもそもの維持費が安いサービスもありますのでこれを機に経費システムの導入を検討し、業務の効率化をはかりましょう。


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