テレマーケティングとは
テレマーケティングとは「電話を利用して顧客へ直接販売するもの」です。
アプローチ一件当たりの時間コストは、訪問営業に比べて大幅に抑えられます。
テレマーケティングの意味
テレフォン・マーケティングの略
テレマーケティングは、テレフォンマーケティングの略です。
市場調査など相手のニーズを聞き出すことも含みます。
テレアポとの違い
テレアポとの違いは、対象が「新規顧客」か「既存顧客」かということです。
「新規顧客」をテレアポが対象にするのに対して
「既存顧客」がテレマーケティングの対象になります。
2種類のテレマーケティング
テレマーケティングには2種類あって「インバウンド」と「アウトバウンド」に分類されます。それぞれ解説します。
インバウンドマーケティング
顧客から電話をかけてもらうのが「インバウンドマーケティング」です。
これは顧客のニーズが既にある状態であり、広告やダイレクトメールを見た顧客が電話をかけてくることでスタートします。
見込み客の獲得や育成につながってゆく手法で、顧客自ら興味を持った商品・サービスについて問い合わせるのが特徴です。
Webサイトやブログ、SNSなどで情報を提供して、自社商品やサービスを見つけてもらうことが重要になります。
アウトバウンドマーケティング
企業から顧客へ電話をかけるのが「アウトバウンドマーケティング」です。
インバウンドでは顧客側から電話をかけていたのが、今度は企業からかけることになります。
電話の相手は、ニーズがあるのか分からないので、見込みがありそうな客や既存のユーザーがターゲットです。
インバウンドよりも難しくなり確度の高くない顧客も多いので、営業を売り込むのであれば、架電が多く必要になるでしょう。
架電リストが高精度になれば成果も表れ、結果も出て費用対効果が改善されます。
上記の「テレアポ」もアウトバウンドマーケティングのひとつです。
テレマーケティングのメリット
それではテレマーケティングのメリットを3点挙げてゆきます。
①効率良く営業できる
まずはムダを省いて効率よく営業活動ができることです。
時間の節約
顧客のもとへ訪問するためにかかる往復時間は必要ありません。
また営業でアポを取った際に、必ず相手に会えるとは限らないこともありますが、
テレマーケティングではそういったムダがないです。
コストの節約
時間の節約に加え、移動のための交通費は一切かかりません。
時間と費用がカットされれば、企業にも非常に効率よく営業活動がおこなえます。
②顧客満足度を上げる
次に顧客との電話のやり取りで信頼を築きます。
顧客の生の声を聞ける
テレマーケティングでは、「顧客の生の声」が聞けることがメリットです。
それは顧客満足度のために効果があることや、自社の商品やサービスをよりよく改善するための布石となります。
クレーム対応も信頼獲得の好機
クレームといえば、通常聞き手は嫌な気持ちになるかもしれませんが、逆手に取れば顧客の信頼を得ることに繋がります。
クレームに対して真摯な態度で受け止め、適切な対応をすれば顧客は好感を持つこともあるからです。
また、クレーム対応をマニュアル化して次回からの対応に生かすこともできます。
理不尽なクレームはさておき、顧客の怒りは信頼を得るチャンスの始まりです。
③新規顧客の獲得につながる
そして新規顧客を得ることにも影響します。
顧客の疑問をリアルタイムで解消
顧客との電話でやり取りすることは、その場で顧客の疑問を解消できます。
これは顧客だけでなく、自社の改善点も発見できると受け取れば、さらに新規顧客の獲得にも繋がるのです。
そうやって顧客とのコミュニケーションを取り、業務へ生かすことを繰り返せば、より多くのニーズに応えることが可能になります。
商品の魅力が伝わりやすい
商品やサービスを顧客の前で見せることはできませんが、その魅力を伝えることは充分に可能です。
顧客の疑問点に即その場で応えられることは、商品の魅力をアピールするのに効果的といえます。
ネットでのショッピングは、煩わしさが無くて非常に便利かもしれません。
しかし商品やサービスの魅力を生の声で伝えられるのはテレマーケティングの良さではないでしょうか。
テレマーケティングのデメリット
テレマーケティングにもデメリットはあります。以下3点を解説します。
①素早い回答が求められる
顧客を待たせると逆効果
顧客の性格も千差万別であり、ゆったりとした人も短気な人もいるでしょう。
せっかく時間を割いて応対してもらいながら、相手を待たせるのは逆効果であり、素早く的確に相手のニーズに応えることが求められるのです。
模範解答などの準備が必要
重要なのは、事前準備をしっかりとした上でテレマーケティングに臨むことです。
データシートやFAQシート、またトークスクリプトといった資料を準備し、あらゆるパターンに備えておくことが必要といえます。
②専門知識と経験が求められる
適切な回答ができる能力
人それぞれに話し方が違うように、顧客との対話パターンもさまざまです。
時には怪訝にされたり、怒り口調になったりする顧客もいるでしょう。
そのような応対の中で適切に回答できるスキルには、専門知識の積み重ねや豊富な経験が必要なのです。
対面とは違った難しさ
電話応対のノウハウは、通常の営業とは異なるものです。
対面での営業の仕方と、電話での営業は言葉使いひとつにしても変わります。
相手の表情が読み取れないこともその要因と言えるでしょう。
③オペレーターの育成が求められる
コストと時間が必要
オペレーター業務には豊富な経験とノウハウが必要です。
そのため、長期間の教育が不可欠であり、多くのコストと時間がかかります。
また複数の従業員を育成するために、かなりの費用と時間が必要です。
充実した研修制度が必要
オペレーターを育成するには、研修制度を充実させねばなりません。
実務で積み上げるスキルも当然なのですが、多種多様な応対例を学んで習熟しておくべきです。
テレマーケティングを成功させるポイント
事前に用意するもの
顧客データ
テレマーケティングの成否は事前の準備で決まると言ってもよいでしょう。
まずは「顧客データ」です。
これは顧客の購入データだけでなく、顧客の感想や疑問点、ヒアリングや問い合わせの内容までもあって、事細かな情報が記載されています。
顧客との会話スクリプト
会話スクリプトとは、顧客との会話を想定したテキストであり、会話が始まってから終わるまでの流れを事前にイメージしておきます。
例えば質問に対してYES、NOの枝分かれを考えておき、さまざまなパターンを想定しておくのがポイントです。
目的に合った対応
企業のイメージアップ
顧客に対して「何の目的でテレマーケティングを行う」かは重要です。
ただ相手にアポイントを取るだけが目的ではありません。
企業のイメージアップや認知のためにおこなうのもテレマーケティングです。
顧客との信頼関係
テレマーケティングの軸は、顧客との信頼関係を築いてゆくことです。
例えば新規の顧客には商品紹介やそのメリットを伝え、リピーターの顧客には商品のヒアリングをするなど、顧客によって目的を明確にする必要があります。
テレマーケティング代行サービスの選び方
代行サービスを選ぶ際にもポイントがあります。
実績のある会社を中心に
オペレーター教育が充実しているか
テレマーケティングで重要なのは「オペレーターが100%近くの価値提供ができるかどうか」です。
テレマーケティングは電話での宣伝活動ではなく、オペレーターがどこまで自社商品の知識やサービスを理解できているかがポイントといえます。
オペレーターへの社内教育がしっかりとおこなわれているかが重要です。
自社との相性も重要
代行サービス会社と自社との「相性」も重要な要因です。
何となく相性が合わない相手との業務ならば、致し方ありませんし、お互いに業務がやりやすい業者、そうでない業者もあります。
サービス会社ごとの強みを把握
依頼する会社がインバウンドに強いのか、アウトバウンドに強いのかを事前に把握しておきたい点です。
インバウンドに強い会社
インバウンドに強い会社は、見込み客の獲得や育成、または既存顧客への問い合わせが得意です。
企業の対応やブランド力の向上に強みを発揮してくれます。
アウトバウンドに強い会社
また、自社の潜在顧客の購買意欲を上げたいのなら、アウトバウンドに強い会社を選ぶべきです。
そしてインバウンド、アウトバウンドのどちらが得意な会社を選ぶにしても、自社業界での実績がどれだけあるかが重要になります。
有名であっても、なくても、業界実績が信頼ポイントになるためです。
実際に過去に導入実績があったならば、業界の知識や仕組みが蓄積されているので、大きな信頼のポイントとなるでしょう。