「受付システム」とは?
受付システムはその名の通り、店舗や企業に来客があった際に受付を行うシステムのことを指します。企業によっては受付スタッフが常時在中しており、来客があった際には対面で来客の取次対応をしている企業もあります。
受付システムを導入すると、来客者自身がタブレットなどの端末を操作してアポイント情報や担当者の名前を入力するので、来客取次の手間を省くことができます。
またシステムに搭載されているビジネスチャットやスマホアプリなどを利用して直接担当者を呼び出すことができるため、受付担当が不要となり、人件費の削減や業務効率アップが期待できます。
さらにシステム内で入退場記録が蓄積・管理ができるので、万が一なにかトラブルがあった際にも安心です。
「受付システム」にはどのようなタイプがある?
受付システムはインターネット経由でアクセスしてシステムを利用する「クラウド型」がメインとなっています。
クラウド型はインターネットが繋がる環境があれば場所や時間を問わずに利用でき、新しくサーバーを用意する必要がないため、初期費用を押さえてシステムを導入できるメリットがあります。
また受付システムは基本的にiPadなどのタブレット端末を使って受付システムを導入しますが、なかにはロボット型の受付システムPepper(ペッパー)くんを設置している企業も存在します。
受付時にQRコードや来場者カードを発行している企業の場合は、発行のための専用機器を設置するケースもあります。
受付システムの呼び出し方法は、システム内に搭載されている通話機能やチャット機能を利用して担当者を直接呼び出します。そのほかアプリから会議やアポイントの日程調整を行うことも可能なので、受付業務以外にも多様な使用用途があります。
「受付システム」の選び方は?
受付システムを選ぶポイントは「企業規模に適した機能」と「コストパフォーマンス」を軸として選ぶことをオススメします。
受付システムには一般的な受付業務以外にも、アポイントの予約や来場者カードの発行などの機能を搭載しているシステムも多く提供されています。
企業規模的に機械によるアポイント設定や来場者カードの発行が不要で、電話やチャットでの担当者呼び出し機能があれば十分だという企業の場合は、自社が必要とする機能のみが搭載されているシステムを選びまょう。
また受付システムは企業規模によって、さまざまなプランを提供しています。
基本的にはシステムに登録する人数によって料金が変動するので、自社で登録する必要がある従業員をリストアップして、コストパフォーマンスの良いシステムを選ぶことが大切です。
「受付システム」比較検討時の注意点は?
受付システムを導入する際の比較検討時は「サポート体制が整った提供会社かどうか」や「操作性が分かりやすいか」という点に注意しましょう。
機械の通信エラーやバグが発生すると、システムが復帰するまでは一時的に受付システムが利用できなくなります。そういった場合、提供会社がすぐに復旧対応を行ってくれるかは重要なポイントです。受付システム導入の際はサポート体制をチェックしておきましょう。
また、来訪者が訪れた際にシステムの操作が分かりにくいとストレスを与えてしまうので、分かりやすい操作性というのも大切です。無料トライアルやデモ画面を利用して誰でも分かりやすい画面表示や操作性のシステムかを確認しておくようにしましょう。
主要な「受付システム」の一覧
「RECEPTIONIST」(株式会社RECEPTIONIST)
おすすめ対象者
受付業務を無くしたい企業、業務の効率化をアップさせたい企業、来訪者記録をペーパーレスで行いたい企業、感染症の対策で非対面での受付をしたい企業
主要機能
受付コード発行、日程調整(調整アポ)、会議室の管理、来訪者記録管理、スマホアプリで来客通知、ビジネスチャット連携、WEB会議URLの自動発行、入館証シール印刷、IPアドレス制限
特徴
クラウド受付システムシェアNo.1、年間120万人・4,000社以上が利用、来客履歴の自動保存でペーパーレス、サービス継続利用率99.5%
費用
タンダードプラン、エンタープライズプラン、プレミアムプランの3プランから選択。いずれも初期費用0円、10名まで無料
詳しい料金はRECEPTIONISTへの登録社員数・iPad利用台数によって変動するので要問合せ(iPad2台目以降の追加利用ライセンス 月10,000円/台)
無料プラン
なし
無償トライアル
あり(期間未記載)
サポート
あり(カスタマーサポート、問合せ窓口、チャットボット機能)
「Smart at reception」(エムソリューションズ株式会社)
おすすめ対象者
iPadで低コストの無人受付を実現したい企業、担当者へ直接連絡を受けたい企業、シンプルな操作性で分かりやすい操作を求める企業
主要機能
AI受付機能、呼び出し機能、入退出管理、事前予約、デザイン変更
特徴
iPad一つで受付を無人化、シンプルな操作で接触を削減、データをクラウドで一括管理
費用
Basic中小企業向け(5~299名)/iPad1台:初期費用0円、月額費用20,000円
Premium中小企業向け(300~999名)/iPad2台:初期費用0円、月額費用30,000円
Enterprise大企業向け(1000名以上)/iPad5台:初期費用0円、月額費用50,000円
HD Groupグループ企業向け(5社以上)/iPad5台:初期費用0円、月額費用100,000円~
無料プラン
なし
無償トライアル
なし
サポート
あり(イベント・セミナーを定期的に開催、問い合わせ窓口)
「ラクネコ」(株式会社プロトソリューション)
おすすめ対象者
リーズナブルな価格で受付システムを利用したい方、企業規模に
合ったシステム機能を求める方、来客対応業務をスマートにしたい企業
主要機能
来訪者予定一覧、アポイント自動作成、受付QRコード発行、担当者検索呼び出し、外線電話呼び出し、入退館記録、入館証シール発行、メール通知、チャットツールなど
特徴
月額5,000円から利用可能、導入企業数100社以上、複数拠点・複数端末でも同料金、料金プランによる機能制限は一切なし
小規模プラン(~50名):初期費用・事務手数料0円、月額5,000円
中規模プラン(51~100名):初期費用・事務手数料0円、月額10,000円
大規模プラン(101~200名):初期費用・事務手数料0円、月額20,000円
※101名意向は+100名ごとに+10,000円
【オプション機能】手書き機能ライセンス10,000円、電話・SMS通知機能5,000円
無料プラン
なし
無償トライアル
あり(期間未記載 ※iPad貸出あり)
サポート
あり(導入サポート、アプリ設定、インストール作業、問合せ対応など)
「受付システム」導入のメリット、デメリット
受付システムを導入するメリット・デメリットについてお話していきます。
受付システムを導入するメリットは次の3点つが挙げられます。
・受付の無人化で人件費を削減
・業務効率をアップできる
・セキュリティ・感染症対策
受付システムを導入すると受付の人員が不要になるので、支払うのはシステムの月額利用料のみとなり 人件費の削減ができます。また来訪者に対応する受付担当者が居なくなることで直接担当者に連絡を取ることができ、スムーズな対応ができます。
例えば、来訪者の訪問時に担当者が離席していた場合、来訪者が来たことを告げるまでに時間がかかりますし、受付の担当者は席に戻ったかを随時確認するため手間がかかってしまいます。
しかし、受付システムで対応するとスマホの通知などで来訪者が受付に到着したことを知らせるので、席に居なくても通知で気付くことができて業務効率がアップします。
さらに来訪者データをシステムに蓄積するので、ペーパーレスで情報の一元管理ができます。紙での管理とは違って紛失してしまうリスクがないので、セキュリティ対策となります。また非対面・非接触での受付となり、感染症対策にもなります。
受付システムを導入するデメリットは特段ありませんが、クラウド型のシステムで顧客情報を管理しているので情報漏洩のリスクがあります。システムの提供会社がどのようなセキュリティ対策を行っているかを把握しておくことをオススメします。
また顧客のなかには機械で受付対応をすることに対して冷たいイメージを持っており、不満に感じるという人もいるようです。企業内の業務効率がアップして、且つ経費の削減もできるので不満を口に出された際には、メリットを伝えると良いでしょう。