「原価管理ツール」とは?
原価管理ツールとは商品などの原価計算の管理を行ってくれるツールのことで、原価管理をサポートするソフトウェアを指します。
原価管理を行うことで商品の適正な販売価格を決定でき、会社の売上や利益を把握することができます。利益を上げるためには原価を抑えることは重要で、原価管理で削減できるコストを「見える化」することも可能です。
「原価管理ツール」にはどのようなタイプがある?
原価管理ツールには、どの業種にも対応しやすい汎用性のある“総合型”とある程度のカスタマイズができ、特定の業界に特化した“業務特化型”があります。
原価管理ツールを使用方法は「パッケージソフト型・クラウド型・オンプレミス型」の3種類がメインとなっています。
パッケージソフト型はメーカーが販売するソフトウェアを購入して、PCにインストールして利用するものです。
クラウド型はインターネット上のサーバーを使ってソフトウェアを利用するので、インターネット環境があればどこからでも利用できるのが特徴で、サーバーの保守・設備が不要なので、オンプレミス型と比べて安価で利用しやすいメリットがあります。
オンプレミス型は自社施設内のサーバーへソフトウェアをインストールしてツールを使用します。社外のサーバーを経由しないため、クラウド型と比べて情報漏洩のリスクが低いです。
「原価管理ツール」の選び方は?
原価管理ツールにはさまざまな種類がありますが、どのようにツールを選定すればよいのでしょうか。
原価管理ツールは自社に合った“業界に特化したもの”を選ぶのが良いとされています。
例えば建設業なら工事原価価値、システム開発には労務費などが管理できるものという形で選びます。さらに案件やプロジェクト単位で原価の管理ができるなど、業務に合った管理方法を備えているツールを選ぶことも大事です。
「原価管理ツール」比較検討時の4つの注意点
あると便利な原価管理ツールですが、比較検討を行う際はどういった点に気を付ければよいのでしょうか。原価管理ツールを導入する際の注意点についてお話しします。
原価管理ツールを比較する場合、次の4つのポイントに着目しましょう。
1.会社で必要としている帳票を作成できるか
2.データの管理やカスタマイズ機能
3.サポート体制が整っているかどうか
4.月々のランニングコスト
会社で必要としている帳票を作成できるか
ツール選定のポイントとして、あなたが求める帳票が作成できるかが重要です。業界や業種に特化しているツールを選定することで、原価管理の課題が解決できます。
システムを導入することで複雑な操作方法が増えて、かえって作業が増えてしまって時間を要してしまうリスクも考えられることから、分かりやすい操作方法であることも大切だと言えるでしょう。
業務を効率化させるために導入する原価管理ツールですから、システムの使いやすさも検討時のポイントとして考えておきましょう。
データの管理やカスタマイズ機能
一般的に原価管理ツールを使用する際には、在庫管理や販売管理などの既存ツールやシステムとの連携・引継ぎなどを行ってデータ管理の管理を行います。そのためデータの管理をしっかりと行えるツールを選ぶことが大切です。
さらにカスタマイズ機能として、使いやすいように必要な機能を段階的に追加できるシステムを導入しているツールもあります。
サポート体制が整っているかどうか
原価管理ツールを導入した後のサポート体制も重要なポイントとして挙げられるでしょう。
業務を効率化して人件費を削減することを目的としている企業も多いのではないでしょうか。新しいツールを導入すると、最初は操作を覚えるまでに手間がかかってしまいがちなので、不明点をサポートしてくれる体制が整っているかどうかも重要です。
アフターフォローやサポート機能が整っているツールを選ぶことで、導入後の煩わしさからも解放されます。
月々のランニングコスト
導入すると便利な原価管理ツールですが、ランニングコストがかかってきます。
課題を解決するために企業ごとに必要なシステムは異なりますので、自社で導入した際に月々どのくらいのコストが掛かるのかも把握しておきましょう。
パッケージソフト型は一度購入すると月々のコストは発生しませんが、最新のシステムに更新できないなどのデメリットもあります。
主要な「原価管理ツール」の一覧
「アラジンオフィス」(株式会社アイル)
おすすめ対象者
業界に特化したツールを導入したい方
主要機能
販売管理、在庫管理、生産管理
特徴
5,000社以上の企業が導入(ファッション・食品・医療・製造・小売業など)
クラウドでの利用も可能で、サーバー構築不要
費用は非公開ですが、コストパフォーマンスに優れたイージーオーダーパッケージを採用しているので、低価格で運用ができます。
無料プラン
なし(セミナー・展示会あり)
サポート
有(導入前のシステム・運用打ち合わせから稼働準備、納入後のフォローまでしっかりサポートしてくれます。)
「OBIC7」(株式会社オービック)
おすすめ対象者
システムを一元管理したい方
主要機能
販売管理、生産管理、収支管理
特徴
原価管理ツールだけでなく、給与や勤怠システムも提供しているので、ワンストップでの管理が可能になります。
運用方法はオンプレミス型とクラウド型からお好きな方法が選べます。
初期費用、月額費用、その他費用
複数プランある場合、それぞれ
無料プラン
なし(セミナー・展示会あり)
サポート
有(OBICの専門エンジニアが常時監視しているので、問題発生時にもサポートできます。)
「売上原価Pro」(株式会社アイ・ジェイ・エス)
おすすめ対象者
リーズナブルな価格で原価管理ツールを利用したい方
主要機能
原価管理、売上管理、販売管理
特徴
案件ごとに原価や利益を選べ、帳票のカスタマイズが可能。バージョンアップにも無償対応をしています。
初期費用、月額費用、その他費用
複数プランある場合、それぞれ
システムは「売上原価Pro【MU版】」と「売上原価Pro【UG版】」、「売上原価Pro【MUG版】」から選ぶことができ、さらに1年利用パックと5年利用パックから選べます。
MU版のソフト同時起動数が1CALの場合は1年間で60,000円・5年間で270,000円、 UG版のソフト同時起動数が1CALの場合は1年間で72,000円・5年間で324,000円です。
売上原価Pro【MUG版】は1CALだと1年間108,000円・5年間で486,000円となっています。
無料プラン
なし
電話・メールサポート対応/オンラインサポート
有り
「原価管理ツール」導入のメリット、デメリット
原価管理ツールを導入することで、システム上で情報管理ができるので面倒な業務の効率化ができます。それにより人件費の削減に繋がることが1番のメリットだと言えるでしょう。
無駄な手間や人件費を削減することで営業に集中し売上アップに繋がります。
デメリットはツールの導入にコストがかかることや、企業の業務に合ったツールでなけばば使えないという点です。新しいツールを導入することで、作業がかえって面倒になってしまうというケースも考えられます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
業界ごとに必要な機能も違い、導入のハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、その分しっかりと導入をすれば大きなメリットがあります。
これを機に原価管理ツールを導入し、業務の効率化をはかりましょう。