「ERPシステム」とは?
ERPとは、企業のリソースであるヒト・モノ・カネ・情報を一括管理し、一つのシステム上で統合し企業経営の効率化を図るためのコンセプトです。これを実現するためのITシステムが「ERPシステム」と呼ばれています。
※EPR=Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略称。
【ERPシステムのおもな機能】
購買管理/販売管理/生産管理/会計管理/顧客管理/人事給与管理/在庫管理などがあり、これらを業務統合し最適なオフィス環境を構築することが可能となります。
「ERPシステム」にはどのようなタイプがある?
EPRシステムの提供形態には、クラウド型、オンプレミス型、SaaS型があります。
【ERPシステムの提供形態】
クラウド型
インターネット環境さえあれば利用可能なシステムです。オンプレミス型のような自社サーバは不要で場所を選ばす利用できます。短時間で導入できることや低コストな点は、いちはやく新規システムを導入したい企業には取り入れやすいシステムとなります。一方、クラウド上で一括管理するため、外部攻撃によるセキュリティ面での懸念はあります。
オンプレミス型
自社業務に適用するシステムを構築するために、社内でサーバーやネットワーク、ソフトウェアなどを用意し、自社オリジナルのシステム環境を作り上げる仕組みです。
オンプレミス型では、社内でインフラ整備をするため、クラウド型に比べるとセキュリティ面の強化が見込まれます。またカスタマイズ性があり既存のシステムとの連携も可能となります。オフラインでも利用可能なのもメリットの一つです。一方、導入コストや初期費用が高くなるデメリットもあります。
SaaS型
「Software as a Service」略称。ベンダーが提供するクラウドサーバーにあるソフトウェアを、インターネットを経由して利用できるサービス形態です。SaaS型ERPは、導入コストを抑え、短期間で導入することができるメリットがあります。
「ERPシステム」の選び方は?
ERPのタイプ、ERPの提供形態、ERPの機能を把握し、コストバランスを考慮し自社業務に合うシステムを選択しましょう。
【ERPの4タイプ】
●統合型ERP:経営に必要な業務一式ををカバーするタイプのパッケージERP。
●業務ソフト型、コンポーネント型ERP:
単独業務のみをソフト化し導入するタイプのERP.他のタイプと比べると低コストで導入可能。
●業界特化型ERP:業界に特化したERP。
●アプリケーション型ERP:機能やアプリもカスタマイズできるERP。
「ERPシステム」比較検討時の注意点は?
・クラウド型か?オンプレミス型か?
・自社業務の規模や内容に適しているか?
・必要な機能があるか?使わない不必要な機能はないか?
・サポート体制の有無を確認
・カスタマイズ性の有無を確認
主要な「ERPシステム」の一覧
「Microsoft Dynamics 365 Business Central」(株式会社パシフィックビジネスコンサルティング)
https://www.pbc.co.jp/product/microsoft-dynamics-nav/
おすすめ対象者
グローバル対応の中堅・中小企業向け
主要機能
Dynamics NAVの機能を継承した多言語・多通貨対応
特徴
オンプレミス 、クラウド 、パッケージソフト SaaS/統合型/
PC、タブレット、スマートフォンからの利用可能/グループ経営管理の強化/世界196カ国で22万社以上の導入実績
費用
オンプレミス初期費用1,000万円
クラウド 初期費用1,000万円 月額費用:10万円
SaaS 初期費用 1,000万円 月額費用:10万円
サポート
オンラインセミナー/イベント
「OBIC7」(株式会社オービック)
https://www.obic.co.jp/erp_solution/
おすすめ対象者
単体企業からグループ企業まで、さまざまな規模・業種・業態に、幅広く対応。
主要機能
セキュリティ管理、ワークフロー、共通マスター管理など基幹業務システムに求められる基本機能
特徴
クラウド型/累計20,000社を超える企業に導入/豊富なERPソリューションラインナップ
費用
問い合わせ
サポート
運用支援サポート&サービス
「NetSuite」(Shearwater Japan株式会社)
https://www.shearwaterjapan.com/
おすすめ対象者
多国籍企業のためのグローバルなビジネスマネージメント・ソフトウェアパッケージ提供
主要機能
会計管理/連結会計/外資管理/税務申告/生産管理
特徴
クラウド型/世界で200件以上の導入成功実績/100人以上の専門コンサルタント/80%以上の顧客満足度/Oracle NetSuite / Workday Adaptive Planningのリーディングパートナー/導入コスト/期間の削減/多言語・複数通貨で複数会社管理/業務50%効率化
費用
問い合わせ
サポート
セミナーあり/事業改革をサポート提供
「ZAC」(株式会社オロ)
おすすめ対象者
システム業/IT業/広告業/クリエイティブ業/イベント業/
士業/コンサルティング業
主要機能
販売管理/購買管理/勤怠管理/工数管理/経費管理/経営モニタリング/プロジェクト管理/ワークフロー/アウトプット/経費管理/スマホ対応/予定表
特徴
クラウド、SaaS 、パッケージソフト、ASP形態
導入750社/20万ライセンス/テレワーク対応/案件・契約・プロジェクト単位で
業務進行する業種に適用/
費用
問い合わせ
サポート
チャットサポート/セミナーあり/操作ガイド/お役立ち情報/リリースノート
「Infor SyteLine /CloudSuite Industrial」(京セラコミュニケーションシステム株式会社)
https://www.kccs.co.jp/ict/service/erp/
おすすめ対象者
グローバル展開する製造業向け/中堅・中小企業の製造業向け
主要機能
管理会計/外資管理/連結会計/生産管理税務申告
特徴
オンプレミス、クラウド型
企業のグローバル化に対応/ハイブリッドな生産形態に対応/組み立て型製造業特化型パッケージ/部品表と工程表を統合した統合部品表管理/資材調達計画および工程負荷計画(APSエンジン)の搭載/導入・運用が容易なアーキテクチャの採用/開発の容易性/製造業で必要な基本機能を網羅
費用
問い合わせ
サポート
WEBセミナー、イベントあり/グローバル企業をサポート
「kintone」(サイボウズ株式会社)
おすすめ対象者
あらゆる業種の、あらゆる人の、あらゆる仕事に
主要機能
日報/案件管理/問い合わせ管理/採用面接管理/タスク管理/交通費管理/帳票・見積・請求機能/営業・顧客管理/WEB出力、ぺージ制作/
特徴
クラウド型/日・英・中の三ヶ国語対応/使いやすい操作/働く場所や時間を自由に/情報の一元化/クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門顧客満足度調査 No.1/
HDI格付けベンチマーク三つ星獲得/
費用
初期費用無料/スタンダードコース月額1,500円/ライトコース月額780円/
無料プラン
30日間無料でお試し
サポート
導入サポート/活用応援サポート
「Reforma PSA」(株式会社オロ)
https://www.oro.com/reforma-psa/
おすすめ対象者
クリエイティブ業向け
主要機能
販売管理/購買管理/勤怠管理/経費管理/経営分析・アウトプット/共通管理機能
特徴
クラウド、 SaaS型/業種に特化/コスパがいい/初めて導入でも安心
費用
販売ライセンス月額6,000円/購買ライセンス月額2,000円/勤怠ライセンス月額300円/経費ライセンス月額300円/セキュリティ月額300円
サポート
導入前から導入後の運用まで一括でサポート
「ERPシステム」導入のメリット、デメリット
メリット
・業務統合したデータを一元管理することができます。
・企業の部署ごとのデータを集計しチェックするという工程がすべて自動化されるので、今までかかっていた手間やヒューマンエラーが軽減され、業務の効率化に繋がります。
・各部署の管理システムが連携されることで、効率的な業務改善が可能となります。
・企業リソースの活用状況が、明確に把握できるようになります。
デメリット
サービスの種類が豊富なため、自社業務に合う製品選びに時間はかかります。