レポーティングツールの比較

「レポーティングツール」とは?

レポーティングツールとは、細かいデータを可視化することでビジネスに活用できるレポートを作成するシステムです。主な機能として、「レポート作成機能」、「データ入出力」、「管理機能」があります。

企業の経営判断においてビジネスの状況把握が不可欠です。ただし、売上などの漠然とした数字を眺めているだけでは分析を行うことはできません。レポーティングツールを使うことによって膨大なビジネスデータを整理・グラフ化し直感的に理解できるようにします。つまり、データに基づいた意思決定をサポートするのがレポーティングツールです。

「レポーティングツール」にはどのようなタイプがある?

レポート機能に特化したレポーティングツールに加え、レポート機能だけでなく分析を行なう「BIツール」を含んだシステムも存在します。

BIツールにはシミュレーションを行う「プランニング機能」やデータ解析を行う「OLAP(オンライン分析処理)分析」など、意思決定をサポートする機能が幅広く搭載されています。さまざまな角度からの支援を求める方はBIツールも含めて検討するといいでしょう。

「レポーティングツール」の選び方は?

操作性

レポーティングツールを比較検討する際に、まず重要なのが「操作性」です。レポーティングツールは基本的にシンプルな構造をしていますが細かな操作性は人によって好みが分かれます。機能が増えるほど操作は複雑になるため必要以上の機能が搭載された製品は使いこなせない危険性も否めません。実際にツールを使用する担当者のスキルや要望を踏まえて比較検討しましょう。

他システムとの互換性

次に、「他システムとの互換性」をチェックしましょう。レポート作成には元となるデータが必要なので他システムと連携して使用する場合がほとんどです。自社の販売管理システムと連携できるか、データを取り込むことができるかを必ずチェックしましょう。

特に複数媒体の効果検証をする広告業界は注意が必要です。ツールによって接続できる媒体数が決まっている場合もあり大量の媒体を利用している企業は特に確認すべきです。

サポート体制

次に、「サポート体制」をチェックしましょう。レポーティングツールは常時利用するので、不具合が起きると業務に支障をきたします。緊急時の対応内容、土日や夜間でも対応してもらえるかなどをチェックしておきましょう。また、レポート作成で新しい項目が必要になった場合、迅速に改修対応をしてもらえるか確認する必要があります。

「レポーティングツール」比較検討時の注意点は?

レポーティングツールを比較検討する際は、現場社員の意見を取り入れる事が最重要ににあります。使いこなせれば便利なレポーティングツールですが、使いづらいツールを選んでしまうと逆に負担になってしまう恐れがあります。

特に、複数の機能を備えれば備えた分だけ操作が複雑になります。現場社員の負担になることを避けるためにも、トライアルなどを利用して使いやすいツールを選びましょう。

主要な「レポーティングツール」の一覧

「FineReport」(エスコ・ジャパン株式会社)

おすすめ対象者

多機能で細かいデータ分析を行いたい企業

主要機能

可視化グラフ、データ統合、帳票設計・運用、BIダッシュボートなど

特徴

独自開発70種類以上のHTML5グラフを網羅し、細かいデータ分析が可能。

帳票へのデータ統合やダッシュボード作成など、多彩な機能を搭載。

初期費用、月額費用、その他費用

別途問い合わせ

無料プランの有無、無償トライアルの有無

有(詳細は別途問い合わせ)

サポートの有無

別途問い合わせ

「iFUSION」(株式会社インプレス)

おすすめ対象者

Excelにおける各種データ分析に課題を持つ企業

主要機能

データベース化、WEBデータ照会、承認機能など

特徴

ビジネスにおいて使用頻度の高い「Excel」を活用してデータ管理。

データ集計後はWeb上での確認のほか、Excelへのアウトプットも可能。

初期費用、月額費用、その他費用

別途問い合わせ

無料プランの有無、無償トライアルの有無

サポートの有無:

有(電話、メールでの問い合わせ対応など)

「SkyLink」(イースト株式会社)

おすすめ対象者

操作性に優れたBIツールを求める企業

主要機能

データ検索、アクセス制限機能、Excel連携機能など

特徴

「for Web」ならタブレットからの利用も可能。

簡単なデータ抽出はマウスのドラッグ&ドロップ操作のみで完了し、初心者でも安心。

初期費用、月額費用、その他費用

【マスターパッケージ】

2デスクトップライセンス:92,400円

【追加デスクトップライセンス】

1デスクトップライセンス:41,800円

5デスクトップライセンス:198,000円

20デスクトップライセンス:739,200円

100デスクトップライセンス:3,432,000円

無料プランの有無、無償トライアルの有無

有(「for Desktop」30日間)

サポートの有無

有(セミナー開催など)

「Tableau」(Tableau Japan株式会社)

おすすめ対象者

多機能で専門性の高いツールを求める企業

主要機能

ビジュアル分析、埋め込み分析、高速マッピングなど

特徴

スプレッドシートやSalesforceなど多くのデータと接続して分析。

世界 50ヶ国以上の郵便番号を使用したマッピングも可能。

初期費用、月額費用、その他費用

Tableau Creator:102,000円
Tableau Explorer:51,000円

Tableau Viewer:18,000円

無料プランの有無、無償トライアルの有無

有(14日間)

サポートの有無

有(無料トレーニング、コンサルティングサービスなど)

「レポーティングツール」導入のメリット、デメリット

メリット1:業務の効率化につながる

レポーティングツール導入のメリットに、まず、「業務の効率化につながる」点があります。多くのデータのレポート作成は、工数が多く手作業では時間がかかります。レポーティングツールを導入することでレポート作成を自動化することができます。また、ツール利用により関係各所がリアルタイムでデータを確認できるようになり、共有の手間が省けるのもメリットです。

メリット2:ミスを防ぐことができる

次に、「ミスを防ぐことができる」点です。大量のデータを用いますので、手動でレポート作成を行うとヒューマンエラーの発生確率が高くなります。1つの間違いが他項目にも影響する可能性が高いため、最悪の場合再作成となります。ツールを導入することでヒューマンエラーを減らすことができるのは大きなメリットです。

メリット3:業務の再現性

次に、「業務の再現性」です。レポート作成は専門知識が必要な場合が多く、手作業では作成できる人が限られてしまいます。ツールを導入することで、操作方法さえ覚えれば誰でも同じレポートが作成できるようになります。「レポート担当者」を設ける必要がなくなり、他の重要な部分に人を配置できるため、企業全体の生産性向上にも繋がります。

デメリット1:テンプレートに制限がある場合も

レポーティングツール導入のデメリットに、「テンプレートに制限があり逆に手間が増えてしまう」可能性が考えられます。一部のレポーティングツールではデータ形式が固定されています。「もっと深く関係性を知りたい」など新たな要望が出た場合に、ツールの場合は手作業と違い、都度ベンダーに依頼しなければなりません。結果、ベンダーへの連絡やシステム改修の手間が発生してしまう可能性があります。

デメリット2:導入の手間とコストがかかる

次に、「導入の手間とコストがかかる」点です。特に、レポーティングツールは他システムと連携することがほとんどです。そのため、導入時は連携にあたっての複雑な作業が発生します。また、導入直後は正しい数字が反映されているかを確認しないと経営判断ミスにつながりかねません。導入時は一時的に負担がかかってしまう可能性があります。

まとめ

いかがだったでしょうか? これを気にレポーティングシステムの導入を是非検討してみてください。


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