「ビジネスチャット」とは?
ビジネスチャットとは主にビジネスで利用されている連絡ツールです。業務連絡や日常会話などをチャットシステムで送受信できます。メールよりも素早く連絡をすることができますし、連絡内容をデータとして残すことができます。
口頭だけで業務連絡や重要事項を伝えた場合、正確な情報が伝わらずにミスにつながる可能性があります。チャットは文章をデータとして残しておいて、いつでも確認できるのでミスを減らすことができます。
オフショアや支社など離れた場所で働いている社員とも即座に連絡が取れるので、業務効率をアップできるでしょう。
システムによっては文章だけでなくファイルを送信することができます。また音声通話で離れた場所にいる社員と話すことも可能です。
同じシステムを利用していれば社外の人と連絡を取ることもできます。
「ビジネスチャット」にはどのようなタイプがある?
ここからはビジネスチャットのタイプについて紹介します。
クラウド型
自社のサーバーを利用せずに、ネット上のサービスを利用するタイプです。すぐに導入できますし、同じシステムを利用している取引先との連絡ツールとしても利用できます。多くのビジネスチャットがクラウド型です。
デメリットとしてはカスタマイズが難しいという点です。
オンプレミス型
自社のサーバーでシステムを構築するタイプです。自社に必要な機能をカスタマイズできるので、業務効率の向上を狙えます。外部のネットワークを使わないので、セキュリティ面も安心です。
デメリットは初期費用が高く導入までに時間がかかるという点と、社外の人との連絡はできないという点です。
「ビジネスチャット」の選び方は?
ここからはビジネスチャットの選び方について紹介します。
料金体系や月額費で選ぶ
現状の社員数や今後の採用方針などから最適な料金体系や月額費のシステムをチェックしましょう。
多くのシステムはユーザー数に比例して料金が比例します。使える機能によって料金体系が異なる場合もあります。
会社の方針を踏まえて料金体系や月額費を確認すると良いです。
音声通信ができるかで選ぶ
システムによっては音声通話で離れた場所にいる人と会議ができます。音声通話ができるとリモートワークにも役立ちます。
セキュリティ対策で選ぶ
システムのセキュリティ対策をチェックしましょう。ビジネスチャットでは社内の重要事項を連絡することもあるので、システムのセキュリティが重要になります。
対応可能なデバイスで選ぶ
スマートフォンやタブレットなど対応できるデバイスをチェックしましょう。複数のデバイスに対応しているならば外出先や緊急時の連絡などが可能です。パソコンが使えない状況でも一応連絡が取れるようにしたいならば対応可能なデバイスを確認すると良いです。
取引先が利用しているシステムを選ぶ
取引先が利用しているシステムをチェックすると良いでしょう。同じシステムを利用していれば社外の方ともビジネスチャットを利用できるので、業務連絡を円滑にできます。
導入実績で選ぶ
システムの導入実績をチェックしましょう。導入している企業が多いシステムならば今後取引をする企業が利用している確率が高いです。
「ビジネスチャット」比較検討時の注意点は?
ビジネスチャットを比較検討する際の注意点を紹介します。
他サービスと連携できるか
業務サポートツールなど他サービスとの連携できるかチェックしましょう。複数のサービスを並行して利用するのは手間がかかります。サービス連携が可能ですといちいちサービスを立ち上げなくても機能を利用することができます。
タスク管理ができるか
システムによってはビジネスチャットでタスク管理ができます。業務内容を送信してその文章をそのままタスク管理に流用できるので、時間と手間を削減できます。
多言語対応可能か
日本語以外にも対応していると、海外の企業と取引がある場合や海外に支社がある場合に役立ちます。
主要な「ビジネスチャット」の一覧
ここからは主要なビジネスチャットサービスについて紹介します。
「Chatwork」(Chatwork株式会社)
おすすめ対象者
チャットツールでタスク管理も行いたい方
主要機能
チャット・タスク管理・ピン止め・ファイル管理・音声通話・ユーザー管理・複数デバイス対応・検索機能
特徴
チャットで業務内容を連絡してその文章をタスク管理に流用できます。どんな内容の業務なのか一目でわかりますし、グループ内にいる他のメンバーもタスク内容を把握できます。
ユーザー管理機能はユーザーごとに使える機能を制限できます。グループ作成後にグループへ招待できる人を制限するなどができます。
初期費用、月額費用、その他費用
ビジネスプランはグループ作成が無制限でユーザー管理ができます。1ユーザーにつき600円です。
エンタープライズプランはビジネスプランの機能に加えてモバイル端末制限やIPアドレス制限ができます。1ユーザーにつき960円です。
無料プランの有無・無償トライアルの有無
無料プランはグループチャットが14グループまで作成できます。
各プラン一ヶ月間無料でお試し利用できます。
サポートの有無
サポートサイトにてFAQを確認できます。
「Slack」(Slack Japan株式会社)
おすすめ対象者
他サービスとの連携を行いたい方
主要機能
チャット・タスク管理・複数デバイス対応・他サービスとの連携・ファイル管理・検索機能・音声通話・ユーザー管理
特徴
Slack自体にタスク管理機能がありますが、他サービスとの連携でタスク管理ツールと連携することができます。業務内容について細かくタスク管理しているならばサービス同士を連携して業務効率をアップできるでしょう。
プログラミングのコードを分かりやすく送信できるので、システムエンジニアにとって役立ちます。どんな内容のコードなのか即座に送信できるので開発がスムーズに進みます。
初期費用、月額費用、その他費用
プロプランはメッセージの全履歴が閲覧可能で画面共有をしながらグループ通話ができます。1ユーザーにつき960円です。
ビジネスプランはプロプランの全ての機能に加えて年中無休24時間の高度なサポートが受けられます。1ユーザーにつき1800円です。
Enterprise Gridは専任のアカウント・カスタマーサクセスチームを利用できます。金額は相談して決定します。
無料プランの有無・無償トライアルの有無
無料プランは直近のメッセージを10,000件まで閲覧できます。
サポートの有無
プランによってクオリティが異なります。
「LINE WORKS」(ワークスモバイルジャパン株式会社)
おすすめ対象者
業務の予定を1つのシステムで管理したい方
主要機能
チャット機能・カレンダー機能・タスク管理・アンケート機能・Bot機能・ファイル管理・ユーザー管理・音声通話
特徴
カレンダーで社員のタスクを管理できます。社員それぞれが何日の何時にどんな仕事をしているかカレンダーに書き込むことができて、他の社員がそれを確認できます。ミーティングや出張などのセッティングに役立ちます。
アンケート機能は会食のセッティングや災害時の安否確認などに役立ちます。
初期費用、月額費用、その他費用
ライトプランはフリープランの全ての機能に加えて、ユーザー数が無制限でストレージが100GBです。1ユーザーにつき300円です。
ベーシックプランはライトプランの全ての機能に加えてストレージが1TBです。1ユーザーにつき500円です。
プレミアムプランはベーシックプランの全ての機能に加えてストレージが10TBです。1ユーザーにつき1000円です。
無料プランの有無・無償トライアルの有無
フリープランはチャット・音声通話・タスク管理などが利用できて、ユーザー数100人まで利用できます。
サポートの有無
サイトにてFAQを利用できます。
「ビジネスチャット」導入のメリット、デメリット
ここからはビジネスチャットのメリットについて紹介します。
・ファイルのやり取りができる
文章に画像や動画ファイルを添付して送信できるので、データ送信をスムーズに進められます。
・履歴を確認できる
過去のやり取りを見ることができるので、なにか問題が起きた際に以前はどうやって解決したかを確認できます。
システムによっては以前のやり取りを検索して閲覧できます。
・グループで連絡が取れる
グループ作成をすると複数メンバーで一つのチャットを使用できます。プロジェクトごとにグループを作成できるので、複数のプロジェクトを同時進行できます。
ここからはビジネスチャットのデメリットについて紹介します。
・重要事項を見逃す危険性がある
グループチャットなどで1日に何十通もやり取りがあると、連絡内容がどんどん流れてしまい重要な連絡を見逃してしまう可能性があります。
重要な連絡はToを付ける、タスク管理するなど工夫が必要です。