「帳票電子化ツール」とは?
帳票電子化ツールとは、帳票をデジタルで管理することができるツールのことです。
請求書や納品書、見積書など、紙ベースで保管している企業も多いと思いますが、この帳票電子化ツールによってペーパーレスな保管が可能になります。
今までは、帳票の種類によっては紙保存が法律で義務づけられていました。電子帳票保存法が改訂される度に少しずつデータ保存できる範囲が広まっていました。そして、2020年10月1日に電子帳票保存法の改訂により、決済データがあれば領収書の原本を保存する必要がなくなりました。今後も帳票電子化ツールはどんどん普及していくと考えられます。
「帳票電子化ツール」にはどのようなタイプがある?
帳票電子化ツールは、以下の2タイプに分けられます。
・オンプレミス型
・クラウド型
オンプレミス型とは、自社サーバーへソフトウェアをインストールするタイプです。Web上で管理するクラウド型に比べてセキュリティ面で優れているという利点がありますが、初期費用が高いというデメリットがあります。
一方、近年主流になりつつあるクラウド型は、運用にあたって月額費用が発生するのがデメリットです。しかし、クラウド型は手軽に導入でき、初期費用もリーズナブルというメリットがあります。企業の課題や規模に合わせて適切な方を選びましょう。
「帳票電子化ツール」の選び方は?
帳票電子化ツールの選び方は、主に帳票の作成や送信に特化したものか、保管や管理に特化したもののどちらかを選ぶのが良いでしょう。
もちろん、これらすべてを兼ね備えたツールもありますが、コスト面でネックとなることも。そのため、企業が最も解決したい課題に合わせて機能面を検討し、適切なものを選ぶことがおすすめです。
「帳票電子化ツール」比較検討時の注意点は?
帳票電子化ツールの比較検討時は、費用対効果に注意しましょう。
自社の事業規模や解決したい課題とツールの機能が合っていない場合、思ったように業務効率化が図れず、無駄な出費となってしまうことも。
帳票電子化ツールの導入時には自社の課題と各ツールの機能をしっかりと照らし合わせ、費用対効果をよく検討しましょう。
主要な「帳票電子化ツール」の一覧
「楽楽明細」(株式会社ラクス)
https://www.rakurakumeisai.jp/
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
請求書・納品書の自動発行
CSVやPDFファイルのアップロード機能
特徴
導入企業の99%が利用を継続
クラウド帳票電子化ツールシェアNo.1
初期費用、月額費用、その他費用
初期費用:100,000円〜
月額費用:24,000円〜
無料プランの有無、無償トライアルの有無
無料プランなし
サポートの有無
専任のサポートスタッフあり
概要
楽楽明細は、クラウド帳票電子化ツールのシェアNo.1を誇る帳票電子化ツールです。
請求書や見積書など、あらゆる帳票の作成が可能で、さらに即時発行ができます。これまで紙ベースで作成や発送を行なっていた企業なら、大幅な業務効率化が見込めるでしょう。
「SVF」(ウイングアーク1st株式会社)
https://www.wingarc.com/welcome/svf/chohyo/index.html
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
帳票作成機能
出力基盤の強化
特徴
28,000社以上の導入実績
さまざまなプリンターに対応
初期費用、月額費用、その他費用
要問い合わせ
無料プランの有無、無償トライアルの有無
体験デモあり
サポートの有無
カスタマーサポートあり
概要
SVFは、国内の28,000社以上の導入実績を誇る帳票電子化ツールです。
プリンターを自由に選べるのが強みで、どんなレイアウトの帳票でも作成できます。また、企業ごとにかんりしている帳票システムの拡張が可能。基盤を強化することによって、一気に管理を一元化できるのが魅力です。
「ナビエクスプレス」(NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社)
https://www.nttcoms.com/service/naviexp/
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
自動データ配信
システム連携
特徴
資生堂やダイキンなど、多くの大手メーカーに導入実績あり
初期費用、月額費用、その他費用
要問い合わせ
無料プランの有無、無償トライアルの有無
要問い合わせ
サポートの有無
導入アドバイス対応
概要
ナビエクスプレスは、NTTコムが提供する帳票電子化ツールです。
大手メーカーの導入実績が豊富で、信頼度が高いのが特徴。セキュリティが高いことから、大企業にも多く選ばれています。
また、企業の基幹システムとの連動できるのも強みです。基幹システムからのデータを取り出すことで、過去のデータをそのままデジタルに移行しつつ、新たなシステムで効率的な運用ができるでしょう。
「伝票@Tovas」(コクヨ株式会社)
https://www.attovas.com/about/denpyo.php
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
外部システム連携
帳票データの電子配信機能
特徴
ブラウザからCSVをアップロードできるので使いやすい
初期費用、月額費用、その他費用
要問い合わせ
無料プランの有無、無償トライアルの有無
要問い合わせ
サポートの有無
カスタマーサポートあり
概要
伝票@Tovasは、文具で有名なメーカーであるコクヨが提供する帳票電子化ツールです。
ブラウザからCSVデータをアップロードすればすぐにPDFファイルが作成できるため使い勝手がよく、導入ハードルが非常に低いのが特徴となっています。
また、クラウドサービスながらセキュリティが高いのも特徴です。コスト削減と業務効率化が同時に期待できる優れものといえるでしょう。
「LinkPrint CLOUD」(ティービー株式会社)
https://www.printform.jp/linkprintcloud/
おすすめ対象者
中小企業〜大企業
主要機能
Web API連携
Web発行
自動印刷
特徴
帳票レイアウトが自由に作れる
初期費用、月額費用、その他費用
開発版:15,000円(月額)
スタンダード:20,000円(10ユーザーごと・月額)
プロフェッショナル:30,000円(10ユーザーごと・月額)
無料プランの有無、無償トライアルの有無
無料体験版あり
サポートの有無
導入〜保守サポートあり
概要
LinkPrint CLOUDは、20万本以上のツール導入実績をもつメーカーが開発した帳票電子化ツールです。
顧客に合わせてさまざまなレイアウトの帳票を作ることができるため、多様な顧客や取引チャネルに合わせた帳票作成に長けています。
また、Web API連携により、基幹システムからデータを取り込むことも可能。無料体験版もあるため、導入ハードルが低くおすすめです。
「帳票電子化ツール」導入のメリット、デメリット
では最後に帳票電子化ツール導入のメリットとデメリットを解説します。
メリット
帳票電子化ツールの最大のメリットは、請求書や見積書など煩雑になりがちな書類をデジタルで一元管理できることにあります。
アナログでの管理は、場所を取る上に、どうしても過去の書類を探すのに手間がかかります。帳票電子化ツールであれば、検索機能を使って欲しいデータをすぐに見つけることが可能です。
また、ツールによっては請求書の作成や顧客ごとの送信が可能なものも。これらを使いこなせれば、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。
デメリット
帳票電子化ツールのデメリットは、コストがかかる点です。
オンプレミス型にしろクラウド型にしろ、初期費用や月額費用が発生するため、アナログの管理に比べて費用がかさむ場合があります。しかし使いこなすことで紙をおいておくスペースが空き、探す時間のコストも削減が可能になります。導入時には費用対効果をよく検討し、各社の機能を慎重に見比べることが重要となります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
これを機に是非帳票電子化ツールの導入を検討してみてください。